大阪桐蔭の西谷浩一監督と同校OBのモノマネ芸人・小島ラテ氏(産経新聞社)
98年ぶりに大阪府の学校が出場しなかった今春のセンバツ。甲子園には、春夏あわせて9度の全国制覇を誇る名門・大阪桐蔭で歴代最多の70勝を挙げた西谷浩一(55)監督の姿も当然ない。ところが、とある公園に、はち切れそうな練習用ユニフォームを着た西谷監督の姿が……いや、体格も風貌も確かに似ているものの、目をこらして見れば別人だ。フジテレビの人気特番『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で西谷監督のモノマネをしてブレイクを果たした芸人・小島ラテ氏(41)である。
担任の先生が西谷監督、西武・中村剛也とは幼なじみ
実はこのラテ氏、大阪桐蔭のOBで、幼なじみの中村剛也(埼玉西武)や元阪神の岩田稔氏らと3年間同じクラスだった。しかも西谷監督がずっと担任を務めていたという。ラテ氏自身は野球部ではなく、ラグビー部に在籍。卒業後は流通経済大学、社会人チーム・清水建設でラグビーを続け、現役引退後、吉本興業に所属してお笑いトリオ「なにわスワンキーズ」を結成した。
トリオではネタ作りを担当し、舞台上ではボケ役に徹するも、2023年5月に解散。ピン芸人としてリスタートした直後、ラテ氏がチャレンジしたのが西谷監督のモノマネだった。もともと高校時代から西谷監督の顔マネをしていたという。
「西谷先生は優しくて、あまり怒っているところを見たことがありませんでした。先生は今ほど太ってはいませんでしたが、何かと特徴のある先生ですから(笑)、野球部の前でよくモノマネしていたんですよ。ところが、あるとき、僕がモノマネをしているということを、野球部のヤツが西谷先生にチクって、朝礼の時に教壇のところに呼ばれたことがあった。『お前はオレのモノマネをやっているらしいな、ちょっとやってみろ』と。仕方なくやってみんなは大笑いしていたんですけど、西谷先生だけは腹が立ったのか、そのあとこっぴどく怒られました……」
ラテ氏のどこか眠たそうな目や突き出たお腹は、まさに西谷監督を小ぶりにした感じ。徳島・池田高校の故・蔦文也監督や智弁和歌山の高嶋仁監督など、高校野球の名監督のモノマネをする前例はあったものの、現代の最多勝監督・西谷監督をモノマネする芸人はこれまでいなかった。それだけにインパクトは絶大だった。