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《大型特番の切り札で連続出演》明石家さんまの現在地 日テレ“春のキーマン”に指名、今年70歳でもオファー続く理由

大型特番に次々と出演する明石家さんま

大型特番に次々と出演する明石家さんま

 中居正広氏の引退、ダウンタウン浜田雅功の休養などテレビで活躍するベテラン勢が減る中、この人の今後はどうなるのだろうか。明石家さんまのことである。今年7月で70歳。今春は日本テレビの特番への起用が続くさんまの現在地について考えてみたい。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 

* * * 

 3月31日19時~『世界まる見えテレビ特捜部 さんまとミステリークイズ3時間SP』(日本テレビ系)に明石家さんまさんがゲスト出演し、“ビートたけし・所ジョージ・明石家さんま”の大物タレント共演が実現します。 

 さらにさんまさんは4月6日にも新番組『Golden SixTONES』(日本テレビ系)の初回ゲストとして出演。同番組は視聴者の多い日曜夜で23年間放送された『行列のできる相談所』の後継であり、「重要な初回をさんまさんに託した」というムードが漂っています。 

 さんまさんと言えば、年末年始の大型特番にMCとしてだけででなくスペシャルゲストとしても出演することで知られていますが、今回は日本テレビが春のキーマンに据えた様子がうかがえます。 

 一方でさんまさんは島田紳助さんの降板以降、何度もスペシャルMCとして盛り上げてきた『行列のできる相談所』の「最終回3時間生放送スペシャル」への出演予定はありません。歴代の弁護士軍団などが集う中、視聴率低下やマンネリなどの危機を救ってきたさんまさんの出演がないことが示唆に富んでいます。 

 奇しくも芸能界ではダウンタウン・浜田雅功さんが体調不良で一時休養するなど、ベテランタレントの現状が注目される中、どのような背景や狙いが考えられるのでしょうか。 

昨秋の改編で戦略変更していた 

 2010年代中盤から2020年代にかけて「春になるとベテランMCの番組が終了する」という世代交代を思わせる改編が続いていました。 

 さらに昨年は松本人志さんが活動休止。今年は中居正広さんの芸能界引退と浜田雅功さんの一時休養が発表されるなど、幅広い年代に知られ、改編期の特別感を醸し出せるベテランタレントが減っています。 

 その点、さんまさんは今なお「テレビ業界の顔」として健在。昨年は声の不調から引退説が流れたこともありましたが、番組関係者から話を聞く限り深刻な問題ではないようです。 

 むしろ「今年7月で70歳」という高齢ながら、10代・20代の若手ともトークを交わすやわらかさを持つ唯一のベテランタレントとしての存在感は増すばかり。最近は「自ら笑いを取りに行きながらも、若手・中堅に花を持たせる」ような懐の深さを見せるシーンが増えていますし、さんまさんとの共演を目標にしているタレントの多さがそれを物語っています。 

 一方、日本テレビは視聴率の不振から昨秋に戦略を変更。春の段階では「コアターゲット(13~49歳)に振り切り、圧倒的にトップを目指す」という方針でしたが、秋になると「個人全体視聴率とコアターゲット視聴率の両方で3冠を目指す」という目標に変えていたのです。 

 もともと視聴率争いのライバルであるテレビ朝日は幅広い年代を狙うオールターゲット戦略を採用し続けていて、さらにTBSとフジもターゲットの上限をアップ。人口の多い団塊ジュニアが50代に入ったこともあって業界全体が50代以上の視聴者を狙うようになり、コアターゲットにこだわっていた日本テレビも戦略を変えざるを得ない感がありました。 

 だからこそ50代以上の支持が厚く、その上で下の世代も狙えるさんまさんは日本テレビにとって最高の存在。特にさんまさんが局をあげた新番組である『Golden SixTONES』にゲスト出演する意義は大きく、両者の良い関係性がうかがえます。 

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