『世界まる見えテレビ特捜部 さんまとミステリークイズ3時間SP』に出演した明石家さんま(番組公式HPより)
主戦場である日テレとフジの明暗
日本テレビには「さんまさんを最も効果的に起用しているのはウチ」という自負があるのではないでしょうか。
レギュラー番組の中で最も人気と影響力のある『踊る!さんま御殿!!』のほか、本人をフィーチャーした特番『誰も知らない 明石家さんま』を定期放送。さらに『世界まる見え!テレビ特捜部』『笑ってコラえて!』らの長寿番組やサッカー特番などの切り札としてキャスティングし続けているため、「春のキーマン」を思わせる起用は自然なものに見えます。
また、終了する番組ではなく、これから重要な番組に起用しているところもポイントの1つ。視聴率の低迷などで終了するうえに、長時間生放送という負担のある『行列のできる相談所』ではなく、期待の新番組や看板番組の大型特番に起用したところにリスペクトや配慮を感じさせられます。
では日本テレビとともに、さんまさんの出演番組が多かったフジテレビはどうなのか。スポンサー収入が得られない状態が続き、第三者委員会による調査結果の公表が迫る厳しいムードの中、できればさんまさんの笑いや明るさに頼りたいところでしょう。ただ、さんまさんがそれに応える男気を持っていても、フジテレビに仕掛けられる予算や企画がないことが日本テレビの独壇場につながっているところもありそうです。
さんまさんなら健康状態に問題がない限り、局を問わずスペシャルゲストとして出演し、番組を盛り上げてくれるでしょう。各局のテレビマンがどんな企画でオファー出すのか。誰もが知るベテランタレントの数が少ない今だからこそどう起用していくのか、制作サイドのスキルが問われているのかもしれません。
【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』『どーも、NHK』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』など。