朝ドラ『あんぱん』に出演中の竹野内豊
豪華キャストが揃っている2025年度前期の朝ドラ『あんぱん』。放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、そのキャストの中で特に注目するのが、竹野内豊だ。山田さんが、竹野内豊の魅力について綴る。
イケメンなのにコミカルなシーンも演じられる
3月31日にスタートしたNHK連続テレビ小説『あんぱん』。米倉涼子さん(49才)演じる大門未知子のように「失敗しない」中園ミホさん(65才)の脚本と、豪華すぎるキャストを理由に始まる前から楽しみにしていたかたがとても多いと思います。予想通り1週目が終わった時点で、もう人気ドラマの仲間入りを果たしています。
「エンジン01文化戦略会議」という文化人の団体で中園さんとご一緒している私は、会員さんとのLINEグループで『あんぱん』の感想を言い合うのが平日朝の恒例行事に。メンバーの茂木健一郎さん(62才)が7時30分開始のBSで見ていらっしゃるというので、私も4月4日の「あんぱんの日」から実践し、8時から総合でもう一度見て、号泣してしまいました。
(以下、ネタバレあり)
1週目は柳井嵩(木村優来くん・9才)の母・登美子役の松嶋菜々子さん(51才)と、朝田のぶ(永瀬ゆずなちゃん・9才)の父・結太郎役の加瀬亮さん(50才)が早々に“退場”。お母さんと離れて暮らす寂しさを絵画で紛らわす嵩や、結太郎の墓石に刻む名を涙ながらに掘る父・朝田釜次役の吉田鋼太郎さん(66才)、駅までお父さん(結太郎)を探しに行く、のぶ。そして、結太郎の死を受け止められず、食べ物が喉を通らなくなってしまう母・朝田くら役の浅田美代子さん(69才)の姿には特に涙が止まりませんでした。
そうしたシーンの後に必ず現れて、まるでお坊さんの法話のような語りで前を向かせてくれるのが嵩の伯父で、『柳井診療所』の院長・柳井寛を演じる竹野内豊さん(54才)です。