過去に共演経験のある俳優・國村隼(左/Getty Images)も今田美桜の魅力を語る(C)NHK連続テレビ小説「あんぱん」NHK総合 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
4月に始まったNHK朝ドラ『あんぱん』。高視聴率が続く理由は、脚本や演出の巧みさはもちろん、何よりヒロインを務める今田美桜(28)の魅力にあるのだろう。これまでかかわった人たちを取材すると、彼女に「元気」をもらい、それゆえに“応援したい”と口を揃えるのだ──。
今田美桜が『あんぱん』で演じるヒロイン・朝田のぶは、少年時代に母と別れて暮らすことになった嵩(北村匠海)をそばで見守り、励まし続ける役どころ。『アンパンマン』の作者・やなせたかし夫妻がモデルだ。舞台である高知の街中を元気よく走り回る「ハチキンおのぶ」が、その持ち前の明るさで周囲を元気づける場面が続く。
「直接会う前は“ずば抜けて可愛らしい人”という印象でしたが、実際にお会いした今田さんはとても真摯な人柄で、“生命力に溢れた人”であることに驚きを受けました」
そう印象を語るのは、今田と北村が恋仲を演じた映画『東京リベンジャーズ』シリーズの英勉監督。今田が演じるヒナタとタケミチ(北村)の2人の場面が、暴力シーンが続く同作における“癒し”だったように、英監督自身も今田の言葉に救われたのだという。
「撮影現場での今田さんは、自分より周囲を気遣う人でした。1作目はコロナ禍で何度も撮影が中断してしまった。半年以上空いた撮影再開時、彼女に謝ろうとしたら先に向こうから『(久しぶりに会うから)続編みたいですね!』とカラッと言ってくれて、救われました。真冬に浴衣姿の撮影をした時も、自分のことより寝っ転がるシーンだった匠海君をひたすら心配していました」(同前)
そうした今田の人物像は、“役の説得力”にもつながると英監督は言う。
「今田さんから溢れる生命力とは、話す言葉が前向きで、人を元気にしたり、やる気にさせたりするところから感じられるものだと思います。仕事や人に対して、ネガティブなアプローチをしない。だからこそ、『こんな人、現実にはいないよ』という役柄でも『ここにいた!』と思わせてくれる。その存在の説得力が、僕は大好きです」
『あんぱん』ののぶ役でも、持ち味を存分に感じるという。
「観ている人があっという間に『のぶ頑張れっ!』と思ってしまうのはすごいことです。(今田と北村のコンビは)物語を自然に見せてくれる俳優さん。どんな作品でも応援したくなる魅力があるし、ずっと観ていたいと感じてしまいます。またぜひ僕の作品にも出てほしいです」(同前)