近年は成果主義の下に、結果を出す=成功しなければ、認められない風潮が強い。それによって“失敗を許さない”雰囲気が生まれ、手堅い発想しかできずに硬直化してしまうケースもあるだろう。しかし、成果を求めるプロセスとして失敗を前向きに評価し、チャレンジを促進することは、より大きな成功を生み出す可能性を広げ、働く人のモチベーションを高める要素になるのではないだろうか。
「挑戦は、最初に想定したとおりにうまくいくとは限らないし、うまくいかないことのほうが多い。でも、たとえ失敗だったとしても、作ったものが評価されることでモチベーションは大きくなります。感覚的な世界が当たり前と思われて、標準化や数値化はできないとあきらめていた匠の技を、私たちの力でしっかりと継承していきたいですね」(高岡さん)