ライフ

菌が増え始める春こそ大掃除に最適 先手のカビ対策が可能に

 桜の開花前線は順調に北上し、時には汗ばむほど気温が上昇する季節になった。春の気配を楽しみながらも、気にかけたいのは気温の上昇と比例して増殖する「菌」のこと。大阪府立公衆衛生研究所勤務で、近畿大学農学部環境管理学科の坂上吉一教授は、この時期の菌対策の重要性を指摘する。

「菌が増えるには温度と湿度の上昇が影響します。また、菌が増えるには栄養源も必要です。布製品などの『汚れ』の原因となる、人間のフケ、汗、あか、髪の毛などの有機化合物がそれにあたります。春は新陳代謝も高まることから、汗やあかなど、菌の栄養も増える季節です。これらの汚れや細胞が菌の温床となり、春に菌は増えていくと考えられます。最近は、日本人の除菌に対する意識がとても高まっているように思いますが、ぜひ、『春も菌対策は必要』ということを新たな常識として、覚えておいてください」

 直接肌に触れるものや、これから暑くなると気になる「臭い」の元になる菌が潜んでいるのが、カーテン・ソファ・クッション・ベッド・布団といった布製品。衣類と違い、こまめに洗うことが難しいアイテムも少なくない。家事・掃除ガイドの著書やアドバイザーとして活躍する藤原千秋さんは、「GWに春の大掃除を!」をオススメしている。

「春の大掃除は、寒さや冷たさの負担がないので、やっていて気持ち良いですよね。花粉の飛散も落ち着いてくる時期ですので、大掃除には最適です。江戸時代の資料にも、大きな商家の大掃除は年に3回で、暮れの12月13日前後、あとは5月と8月という記録が残っています。春の大掃除の習慣を現代でもオススメしたい理由は、『先手のカビ対策』ができるため。

 カビは湿度が高くなる梅雨から夏にかけて増殖するため、その時期のケアが最も重要と思われる人もいるかもしれませんが、それでは遅いのです。カビが増殖してしまうと、除去するのに大きな手間がかかったり、変色が残ったりする恐れがあります。一方、カビが増殖する前に除菌した上で、週に1回くらい除菌・消臭スプレーを繰り返しておけば、梅雨時期のカビをグッと抑えることができます。さらにカビはニオイの元にもなりますが、こうしたニオイも早めの対策で抑え込むことができ、気兼ねなくお客様や友達をさわやかに、家へ迎え入れることができます」(藤原さん)

 温度や湿度が高くなる前、早めの「汚れ落とし」と「除菌・消臭スプレー習慣」を推奨する藤原さんに、具体的なケアについてアドバイスしてもらった。

関連記事

トピックス

雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
《雅子さま、62年の旅日記》「生まれて初めての夏」「海外留学」「スキー場で愛子さまと」「海外公務」「慰霊の旅」…“旅”をキーワードに雅子さまがご覧になった景色をたどる 
女性セブン
悠仁さま(撮影/JMPA)
《悠仁さまの周辺に緊張感》筑波大学の研究施設で「砲弾らしきもの」を発見 不審物が見つかった場所は所属サークルの活動エリアの目と鼻の先、問われる大学の警備体制 
女性セブン
清水運転員(21)
「女性特有のギクシャクがない」「肌が綺麗になった」“男社会”に飛び込んだ21歳女性ドライバーが語る大型トラックが「最高の職場」な理由
NEWSポストセブン
活動再開を発表した小島瑠璃子(時事通信フォト)
《輝く金髪姿で再始動》こじるりが亡き夫のサウナ会社を破産処理へ…“新ビジネス”に向ける意気込み「子供の人生だけは輝かしいものになってほしい」
NEWSポストセブン
高校時代の安福久美子容疑者(右・共同通信)
《「子育ての苦労を分からせたかった」と供述》「夫婦2人でいるところを見たことがない」隣人男性が証言した安福容疑者の“孤育て”「不思議な家族だった」
中国でも人気があるキムタク親子
《木村拓哉とKokiの中国版SNSがピタリと停止》緊迫の日中関係のなか2人が“無風”でいられる理由…背景に「2025年ならではの事情」
NEWSポストセブン
ケンダルはこのまま車に乗っているようだ(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
《“ぴったり具合”で校則違反が決まる》オーストラリアの高校が“行き過ぎたアスレジャー”禁止で波紋「嫌なら転校すべき」「こんな服を学校に着ていくなんて」支持する声も 
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《12月1日に24才のお誕生日》愛子さま、新たな家族「美海(みみ)」のお写真公開 今年8月に保護猫を迎えられて、これで飼い猫は「セブン」との2匹に 
女性セブン
東京ディズニーシーにある「ホテルミラコスタ」で刃物を持って侵入した姜春雨容疑者(34)(HP/容疑者のSNSより)
《夢の国の”刃物男”の素顔》「日本語が苦手」「寡黙で大人しい人」ホテルミラコスタで中華包丁を取り出した姜春雨容疑者の目撃証言
NEWSポストセブン
石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン
秋の園遊会で招待者と歓談される秋篠宮妃紀子さま(時事通信フォト)
《陽の光の下で輝く紀子さまの“レッドヘア”》“アラ還でもふんわりヘア”から伝わる御髪への美意識「ガーリーアイテムで親しみやすさを演出」
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン