遂に『ザ・ベストテン』(TBS系、1978~1989年)の再放送が6月20日、CS・TBSチャンネル2で始まる。1981年には、放送51週中50週で視聴率30%以上を獲得した昭和の超人気音楽番組が、令和の時代に復活する。
今年4月28日の『マツコの知らない世界』(TBS系)では、平成生まれの昭和ポップス好きである高橋昌太郎氏、さにー氏が登場し、“昭和の名曲イントロ・ベストテン”を紹介。『ザ・ベストテン』の映像も多数オンエアされ、番組最高の視聴率15.4%(ビデオリサーチ調べ/関東地区。以下同)を獲得した。平成世代の2人も、寺尾聰『ルビーの指輪』の連続1位記録時の豪華なセットに魅了されていた。
『ザ・ベストテン』の再放送1回目は、1980年12月25日分になる。番組常連となる田原俊彦、松田聖子、近藤真彦の3人が初めて同時ランクインした貴重な回で、演歌やニューミュージックも入り交じり、歌謡界全盛時代を象徴するラインナップとなっている。
1980年は、時代の転換期だった。9月1日には、1970年代後半に大ブームを巻き起こしたピンク・レディーが記者会見を開き、翌年に解散すると発表。10月15日には山口百恵が芸能界を引退した。
取って代わるように、新たな時代のスターが出現する。ドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)の生徒役で人気を博した田原俊彦が7月10日、『哀愁でいと』で8位にランクイン。その前週、『今週のスポットライト』に出演していた松田聖子は8月14日、『青い珊瑚礁』で8位に入り、飛行機のタラップを降りて羽田空港の滑走路で歌唱した。
2人は歌手デビュー前から、NHK『レッツゴーヤング』で番組を盛り上げる『サンデーズ』のメンバーとして共演。CMでも仲睦まじいシーンが流れ、お互いのファンは焼きもきした。松田聖子の『青い珊瑚礁』が4位に上昇した9月4日、『哀愁でいと』で1位の田原俊彦が登場すると、司会の久米宏が「松田聖子さんとの仲は本当はどうなんでしょう。心配で夜も眠れないんです」という視聴者からのハガキを読み上げた。