運動を続けるコツは、無意識のうちにこなせるよう、日常生活の一部として組み込むことだと和田さんは言う。
「三日坊主にならないためには、とにかく習慣づけることです。歯磨きと同じで、半年ほど続けると、“やらないと気持ち悪い”という心理になって習慣化されます」
朝の運動習慣と並行して、1日30分のウオーキングにも取り組んでいる。
「まとめて30分時間を取って歩くのではなく、夕食を買いに行くときやランチのために外に出るときなど、分散して歩いています。下肢の筋肉が鍛えられるうえ、屋外で日光をたっぷり浴びると、『幸せ物質』と呼ばれる神経伝達物質セロトニンの分泌が促進されます。セロトニンは加齢とともに減少して、不足するとうつ病を引き起こします。気持ちが滅入っているときこそ特に意識して太陽の下を歩いてほしい」
毎日ウオーキングを欠かさず行うためにルールづけているのは「あえて買いだめを避ける」こと。
「買いだめは一見効率的ですが、外出する理由がなくなってしまうため、家にひきこもりがちになり、運動量が減少します。目的もなくただ歩くよりも、『今日の食事は何にしようかな』『あれを食べたい』と考えながら足を動かすことは人生を充実させることにつながります」
スパイスや運動で体質を改善し、薬は極力避けていたという和田さんだが、血圧に関しては話が別のようだ。
「急激な血圧上昇により心不全で生活が不自由になるのを避けるため、降圧剤は何種類か服用しました。血糖値は運動で下げられますが、血圧は薬を使わないと改善が難しい。食事の際に厳格な塩分制限をすれば下がるでしょうが、好きなものが食べられなくなるような方法は絶対に避けたかった」