日本テニス界に彗星のごとく現れた彼女は、まさに希望の星だった。ところが、活動がマルチになればなるほど、テニスの成績は下降線をたどった。誰もが苦言を呈するのに二の足を踏むなか、口を開いたのは、テニス界のレジェンド──。
東京五輪での涙の敗退から約1年。いまだ“女王”の低迷が続いている。
「今日もコートに立ちたかったのですが、体が許してくれません」
東京・有明で開催された「東レ・パンパシフィック・オープン」に出場したプロテニスプレーヤーの大坂なおみ選手(24才)は、腹痛を理由に9月22日の2回戦を棄権した。大坂は今年5月の全仏オープンで左アキレス腱の痛みを訴えてツアーから離脱。8月に復帰を果たしたが、元世界女王とは思えない低調な戦績に終始している。
そんななか、元プロテニスプレーヤーの伊達公子(52才)が投稿した一文が、関係者をザワつかせている。彼女がブログで疑問を投げかけたのは、8月31日に開催された全米オープン1回戦の直後のこと。この試合で大坂は過去3戦全勝しているアメリカの選手にストレート負け。にもかかわらず、ベンチに戻るとスマホを取り出し、会場内の大きなスクリーンに映る自身の姿を“自撮り”したのだ。
《選手たちは負けた時、とにかく悔しくて自分を責める言葉が脳裏に繰り返し出てくる。どうしてそんな状況の時にスタジアムのスクリーンに写り出されている自分を携帯で撮ろうという気持ちになれたのか?》(原文ママ)
こう綴った伊達は現在、日本テニス協会の理事の立場にある。
「伊達さんは自身のプレーヤーとしての経験を交えながら、淡々と指摘していました。それが逆に、彼女の“もう我慢できない”という気持ちを表しているようでした」(スポーツライター)
大坂は2019年の全豪オープンで優勝し、世界ランク1位に輝いた。その後の四大大会でも優勝を重ね、2021年2月の全豪オープンではグランドスラム4勝目を挙げたが、その後は明らかな“変調”が続いている。