阪神が18年ぶりの優勝へ邁進している。8月3日から10連勝し、16日にはマジック29を点灯させ、2005年以来のVが見えてきた(※以下、記録は8月18日現在)。
「一昨年、あと一歩でヤクルトに競り負けたように、ここ数年阪神は優勝できるだけの戦力を持っていた。今年、独走体制に入った大きな理由は、岡田彰布監督の采配面にもあるでしょう。阪神はリーグ最多の413得点を挙げています。打率は2割4分6厘で3位、本塁打は54本で5位にもかかわらず、打率、本塁打ともにリーグ1位の巨人を上回る得点を稼いでいます。岡田監督が適材適所で選手を起用していることがうかがえます」(プロ野球担当記者。以下同)
首位の阪神は最下位の中日と比べ、チーム打率は4厘、本塁打は6本上回っているだけだ。しかし、得点は阪神413、中日309と100点以上もの差が開いている。
「ドラフト1位の森下翔太は開幕スタメンで起用されながら、二軍落ちを2度経験するなど前半戦は波に乗り切れなかった。しかし、岡田監督はオールスター明け3試合目の7月25日から3番に抜擢。試合前、森下は1割9分の打率しかなかった。しかし、そこから打撃開眼してクリーンアップに定着しています。見事な眼力です」
7月25日以降、森下はほとんど3番で出場し、22試合で2割8分7厘、3本塁打、15打点。当面のライバルである2位の広島との対戦打率は3割2分5厘と頼もしい。
「外国人選手を見ると期待されたような成績を残せてはいない。ノイジーは2割4分5厘、5本塁打、ミエセスも2割1分1厘、4本塁打です。その中で、若手をうまく使っています」