日本の情報機関の組織図

日本の情報機関の組織図

「1964年の東京五輪では、200人以上の人員を割いて共産圏から入国する各国選手団や役員のリストを精査し、100人以上の工作員を抽出。羽田空港に到着した時点から張り付いて監視したそうです。

 工作員とされた選手の一部は競技に参加せず、それまでノーマークだった政治家や弁護士に接触するケースが確認された。

 この東京五輪の監視作業で公調の基礎情報が積み上げられ、それまでの米国依存から脱却できたと言います」(同前)

 また、公調が得意とするヒューミントでは、監視対象の組織や団体の内部に協力者を仕立てるなどし、情報提供を得る手法がとられてきた。

 近年、「反スパイ法」が施行・強化された中国で日本人ビジネスマンらが当局に逮捕・拘束される事件が相次いでいるが、そのなかには公調の協力者や関係者が少なからず含まれるとの指摘もある。

 各国の情報機関がもっとも注力するのが軍事情報だ。米軍をはじめとする西側諸国はもちろん、ロシア、中国なども軍直属の情報機関を複数運用している。

 日本の防衛省・自衛隊も同様で、存在が秘匿されている陸自の「別班」とは異なり、陸・海・空それぞれの自衛隊が運用していた情報組織を統合して1997年に作られた「情報本部」がある。小谷氏が言う。

「電波情報の収集・分析を行なうシギントにより、ロシア、北朝鮮、中国の軍事通信を扱う『電波部』や、衛星で各国の軍事情勢を画像分析する『画像・地理部』が重要な部署です。

 電波部の前身である『陸上幕僚監部調査部第二課別室』は、戦後、ずっと通信傍受を手がけてきた組織です」

 また、情報漏洩を防ぐための自衛隊員のチェックのほか、ロシアや中国大使館の人員をマークする「自衛隊情報保全隊」がある。

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