愛子さまの日赤就職という選択は、世間に大きな驚きを与え、同時に祝福された。皇室全体を深慮され、公務と仕事の両立という道に歩を進められる愛子さま。しかし宮内庁内では、そのご覚悟に水を差しかねない不可思議な事態が起きていた。
日本赤十字社(以下、日赤)への就職内定後、初めてのご訪問だった。2月1日午後、天皇家の長女・愛子さまが、内定者向けの説明会などに出席されるため、日赤本社(東京・港区)を訪問された。愛子さまは正門から入られる際にお車の窓を開けられ、関係者らに会釈をされた。
「いつもは弾けんばかりの笑顔を見せられることが多いですが、どこか緊張された面持ちでした。一般の内定者と同じようにリクルートスーツをお召しになっていたのが印象的でした」(皇室記者)
この日、一社会人になられるための一歩を踏み出された愛子さま。一方、同日に宮内庁では「愛子さまのご日程」に関する不穏な動きがあった──。
日赤への就職内定が発表されたのは、1月22日のこと。愛子さまはかねて、両陛下のご活動や大学の授業などを通じて福祉活動全般にご興味を持たれ、2022年、成年に際するお誕生日会見では、災害ボランティアへのご関心を明かされた。日赤への就職はご自身が強く希望されたという。
「愛子さまは、かなり前から日赤に就職したいというご意向をお持ちだったそうですが、そのことを知っていたのはごく一部のみ。ご卒業後の進路は、大学院進学か海外留学とみられていたなかでのサプライズ発表でした」(宮内庁関係者)
1日、愛子さまの日赤本社のご滞在時間は5時間に及んだ。社内を見学されたり、ほかの内定者と共に説明を聞かれたりしたという。
「日赤への就職は愛子さまのご希望を日赤側が快諾したという形で成立しています。つまり、一般的な就職活動はされていません。愛子さまは天皇家の長子であり、日赤の名誉総裁を務められる雅子さまの娘というお立場です。むしろ、唯一無二のお立場にあるご自分だからこそ、いかに日赤に貢献できるかを、愛子さまは模索されるのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)
現状、嘱託職員としての勤務が決まっており、具体的な業務内容や勤務形態は調整中だとされているが、しばらくは実務的な仕事をされたいというご意向が強いようだ。
「最低限の警備等の必要はありますが、宮内庁側からは“ことさらに特別扱いの必要はない”とお願いされているそうです。ほかの新人と同じように、デスクでの事務的な作業や電話対応をされる可能性もあります。実務的な仕事を希望される背景には、外交官としてゼロから華々しいキャリアを積まれた雅子さまへの憧れがあるのでしょう」(皇室ジャーナリスト)
別の宮内庁関係者はこう話す。
「ゆくゆくは国内外でのボランティアおよび、日赤の国際貢献のための任務にも取り組まれるとみられています。場合によっては、日赤で勤務経験も積まれたのちに留学される可能性もあります。
地方公務の際には、その土地の日赤の病院を訪問されることもあるでしょう。また、名誉総裁の皇后さまがお出ましになられる行事にもかかわられるのではないでしょうか。雅子さまとの“親子共演”もあるかもしれません」
愛子さまが進学でも留学でもなく就職をご決断されたのは、皇族としてのご活動が念頭にあるからだ。
「公務と日赤での仕事を両立させるため、『嘱託職員』という形を選ばれたそうです。公務を担われる皇族数は減少の一途です。両陛下のみならず、皇室全体を成年皇族としてお支えしたいという強いお気持ちもあるのでしょう」(前出・皇室記者)
進路選択において、天皇家の長子という「公」のお立場を優先させられた愛子さま。しかし、そのご覚悟の裏側で、不気味なトラブルが起こっていた。