「歌う時は、タダでというわけにはいかない」
「その出来事」が起きたのはハーフタイムショーだった。特別ゲストの布施のトークと歌などが終わると、司会の木下が、「もう1人やっぱり聞きたい人はいませんか? ねえ、中条さん。やっぱりここは1曲。はい、はい、はい、はい、はい、はい」と盛り上げると会場から手拍手のコールが起き、マイクを渡された中条氏は、「今日は歌わないですよ」と言いながら舞台に上がるが、なかなか歌い出さずに、司会と掛け合いに。
中条「立ちましたけど、私もね、歌う時は一応、タダでというわけにはいかない」
木下「もちろんですよ、プロですから」
中条「布施さんと同じで、はっきり言って僕の場合はね、ペラッとしない。ペラッとしないで束で」
木下「何色?」
中条「最低そうですね、やっぱ茶(1万円札)で、3枚以上から5枚を皆さんにしていただかないと。見るだけで全然違いますよ」
木下「テンション変わってますから、やっぱ茶色で」
中条「そう。じゃあ人の歌を」
木下「1曲いきますか? お願いします。やったー!」
そう中条氏が参加者に「おひねり」を求めたかと思われるやりとりの後、中条氏は自分の持ち歌ではなく、「杉本真人の歌で『冬隣』いきます」と舞台中央に立ち、フルコーラスを歌った。
気になる光景が展開されたのはそこからだった。歌い終わると、何人かの参加者が「茶色」の1万円札を手に中条氏のもとに集まった。そこで中条氏は、「ありがとうございます。いいえ、軽かろうが何かろうが、ありがとう。ありがとうございます。布施ちゃん、悪いね。俺のほうが多かったかもしれない」と言いながら、5~6枚の1万円札を受け取ると、「寄付したいと思ったけど……」とポケットに。