「会場を盛り上げるつもりで要求するような言い方をした」
中条氏が所属する日本維新の会にカラオケ大会の性格と「おひねり」の処理について聞くと、「個人の活動ですので、中条事務所にお問い合わせください」と答え、中条事務所に質問をぶつけると、こう回答した。
「今回、親交のある芸能事務所がカラオケ大会の企画を立て、そこに審査委員長として出演してくれというオファーを受け、中条がそれを受けたということです。
イベントの名称に中条の名前が出ています。これについては、あらかじめ中条が把握していたものではありません。主催者が宣伝用に名付けたもので、中条のほうで一切タッチはしていません。今では中条も政治家なので、芸能人の当時と自分の名前の使われ方については気をつけねばならないということは承知していますが、今回は主催者の方がやったことで、事前に承知もしていませんでした。
芸能活動については引退しているというのは事実で、中条もその認識でいます。カラオケ大会も芸能人としての認識ではなく、個人として審査員を務めたというふうに思っています。もちろん、これを芸能活動と見る方もいらっしゃるかもしれませんが、中条としては既に引退しており、芸能活動ではないということで参加しました。古くからの知人に頼まれたので、ということです。出演料については、いただいています。金額は差し控えます」
「おひねり」を受け取ったことについてはこう説明した。
「中条が歌う前に、別の演者の方がおひねりを受け取るような演出があり、実際におひねりをいただいていました。その流れの中で中条が歌うことになり、その際に『俺の場合は云々』と、ご指摘されている趣旨のことを言って、おひねりをいただいたということです。金額もご指摘の通りだと思います。ただ、おひねりを要求したということではなく、前の方の流れがあり、会場を盛り上げるつもりで、面白おかしくおひねりを要求するような言い方をしたということでした。
そしてそのおひねりについては、イベントの後にそのまま主催者に渡しました。その辺、今後はどうしなくてはならないかという問題もありますけれど、最初から自分で受け取るつもりはなく、主催者に渡したということです。『寄付する』と言ったのも、特に他意はないと思います。被災地に寄付とか政治資金にするとか、そういう意図はなく、自分のものにはしないという趣旨で言ったのでしょう。実際、『個人として受け取っていない』ということです。
出演料については、じきに振り込まれると思いますが、個人の所得にする予定です。他の議員の方も、講演会に出て講演料をもらった場合、雑所得として確定申告で処理するようなケースが多いようなので、それに合わせた形で処理を行ないます」(同前)
司会の木下はマネージャーを通じて、「お世話になっているアーティストからお話をいただき出演いたしました。特に正式な契約を結んではおりません。出演料はいただいておりません。(中条氏が)おひねりをどう処理されたかについては存じ上げません」と回答した。
本人は盛り上げるつもりだったのだろうが、政治家になった人物がこのように堂々とおひねりを集めるのはいかがなものか。