2022年の初演時に、演劇界に大きなインパクトを残した舞台『千と千尋の神隠し』(福岡・博多座で5月19日まで公演中)。原作はスタジオジブリの宮崎駿監督の名作で、その独特の世界観やカオナシ、湯婆婆、釜爺など多彩なキャラクターたちを舞台化するには難易度が高いと思われる中、見事なまでに映画の世界を具現化してみせた。その話題作で、主要キャストのハク役をオーディションで勝ち取ったGENICの増子敦貴。GENICのメンバーとしてアーティスト活動を精力的に行いながら、役者としても飛躍するいまの思いとは──!?(全5回の第2回)
──今回の取材にあたって、事前に『女性セブン』公式Xで舞台に関する質問を募集させていただきました。約3日間という短期間にも関わらず、たくさんのコメントが来ました。
コメント数が「89」だったんですよね!
──そうなんです! 奇跡のような偶然で、締め切りの時点でのコメント数がハクにぴったりの「89」でした。みなさんがとても素敵な質問を考えてくださっているので、今回からはその質問に時間の限り答えて頂いて、掲載を数回に分けてお届けしたいと思います。
ありがとうございます! 頑張ります!
──では早速始めたいと思います。「オーディションに受かるために、どのような準備をしたか教えてください」。
まずは、映画の『千と千尋の神隠し』を繰り返し見ました。それから、舞台の演出を担当されているジョンさんが、これまでどんな作品を演出されているかを調べて……。(初演に出演していた)三浦宏規くんに、初演ではどんな感じだったのかを聞いたんですけど、“ジョンさんは(演出しながら)いろいろ変更をされることも多いから、あまり参考にならないと思うよ。楽しんでね!”みたいな感じで、参考にはならず(笑い)。
──そういえば、今年の製作発表会見でも、キャストの皆さんから稽古中にいろいろな変更があるという趣旨のお話が出ていましたよね(笑い)。
はい。だからオーディションの準備といっても、あまり準備しようがないという感じでした。台本は送られてきていたので、それをどういう風に自分なりに演じようか……ということは考えましたね。