実質ナンバー2から、閑職の教習所所長へ
その後、国技館の売店がコロコロ変わっていた時期があるが、北の湖理事長に食い込んでいた顧問が暗躍した時期に重なるという。後に相撲協会は、解雇したこの元顧問個人と代表を務めていたコンサルティング会社を相手に5億1000万円の損害賠償を求める裁判を起こし、元顧問には9800万円の支払いを命じる判決が出ている。前出・相撲担当記者が言う。
「判決のなかで元顧問は国技館内での飲食物販についての出店・営業契約等を締結して個人的に約540万円を受領していたことが判明しました」
そうした過去があるため、今回、芝田山親方の「スイーツ親方の店」が消えたことについても、権力争いの結果という見方がされているというのだ。前出・中堅親方が言う。
「今回の理事選に伴う理事長選挙の席で、芝田山親方が協会内の不祥事が多発していることについて意見をした。それが“反体制”とみなされ、実質的に協会ナンバー2だった広報部長・総合企画部長の要職から、閑職の相撲教習所所長に“左遷”されたのです。執行部から閉店の指示があったのか、芝田山親方が投げ出したかわからないが、まったく告知がないまま閉店となった」
スイーツ親方の店は八角理事長が考えるファンサービスに貢献していたと思われるが、相撲協会が来場者に渡す「5月場所公式ガイドブック」には、その閉店について一切触れられていなかった。