──お客さんを騙してしまったことについて、申し訳ないという気持ちはありますか?
「あるねぇ。コックさんが(食材が)ない時にやっちゃったみたいで、だから『(そういうことは)やめろ』と」
──常連客の方はショックを受けるのでは?
「ウチはお得意さんが8割で、オレがホールにいて注文があったら『うづらがないから他の挽肉で代用できますよ』と、もちろん言うよ。お客さんも『それでいいよ』と。でも、そのことは厨房の人間は知らないから。でも今は面倒くさいからメニュー自体をやめたの」
──騙していたという認識はない?
「オレ的に? メニューを切らすと、オレは怒るし、コロナになり、調理場よりホールで売り上げをあげることに専念するようになったから」
──この取材の前にお店で「蟹の卵」や「うずら」のメニューを注文したら、周さんや他の店員さんは「今そのメニューはありません」「代用品を使った料理ならあります」と説明しますか?
「言う言う。でも今日も売り切れになっちゃってるから。もうやんないって言ったじゃない」