横浜にある人気中華料理店『生香園』本館。『料理の鉄人』などで活躍した周富徳さん(享年71)の弟・周富輝氏(73)がオーナーシェフとして同店を経営する。しかし、NEWSポストセブンの取材に、この広東料理の名店で10年以上も前から偽装が行われていたことを元従業員Aさんが証言。取材班が富輝氏を直撃すると、意外な言葉を繰り返した──。【前後編の後編。前編から読む】
取材のきっかけは、10年以上も『生香園』の調理場で働いていた元従業員Aさんの告発だった。Aさんによると偽装されている主なメニューは『ふかのひれ、かにの玉子入りスープ』(中盆4830円・小盆3580円)と『うづら挽肉の炒め、レタス添え』(中盆2750円・小盆1880円)の2品だ。「蟹の卵」にはニワトリの卵、「うずらの挽肉」には豚の挽肉が使われていたという。またこの2品以外にも複数のメニューに偽装があったという。
元従業員が証言する偽装疑惑について、富輝氏はどう答えるのか。4月中旬に本人を直撃した。取材班が富輝氏に声をかけると、「あそこで話そうか」と、同氏は店前のベンチにゆっくりと腰を下ろした。
「このままだと潰れると会計士に言われ……」
──「蟹の卵」や「うづらの挽肉炒め」を使用した料理に「蟹の卵」や「うずら」を使用していないのは事実ですか?
「蟹の卵は冷凍すると冷凍焼けして臭みが出てまずくなるの。保存するのも1カ月くらいがいいとこなので捨ててしまう。うずらのメニューもあまり注文がないから、捨ててない時は挽肉でやっちゃうこともあるのね。しょっちゅう出るものじゃないから捨てちゃうのよ」
蟹の卵やうづらを別の食材で代用していたことを認めた富輝氏。だが、その理由を尋ねると、持論を展開した。記者との一問一答は以下の通り。