結成16年以上の漫才師が鎬を削る漫才賞レース「THE SECOND」の第2回大会が終わり、19年目の「ガクテンソク」が優勝した。決勝の翌日、舞台で4ステージに上がった2人に最速インタビューを敢行! テレビ放送された決勝ステージ「グランプリファイナル」の舞台裏について、ガクテンソクの奥田修二(42)とよじょう(42)にノンフィクションライターの中村計氏が聞いた。(全3回の第2回。第1回から読む、第3回を読む)
――グランプリファイナルでは、予選の「ノックアウトステージ」でマシンガンズを破った『プロポーズ』ネタは、準決勝の金属バット戦に温存していたんですよね。
奥田:そもそも1本目は、3本目にやった『サプライズパーティー』のネタか、2本目の『プロポーズ』のネタにするつもりだったんです。お客さんが緊張気味だったら、より丁寧な3本目のネタの方にしようと思っていました。『プロポーズ』はワードが多過ぎるので緊張していると伝わり切らずに終わるなと思っていて。ただ、ネタとして強いのは『プロポーズ』の方だったので、1本目の金属バットの点数(300点中291点)を見て準決勝は『プロポーズ』で行くしかないな、と。でも1本目は『サプライズパーティー』も違う気がして、まったくネタ合わせもしていなかった『国分寺』のネタを持ってきたんです。
――ネタは何本ぐらい用意していたのですか?
奥田:組み替えれば10本ぐらいはできたと思いますよ。
――組み替えるというのは?
奥田:(ネタ時間6分のうち)前半(の3分)に持ってこれるネタが5つぐらいあって、後半(の3分)にくっつけられるネタも5つぐらい用意していたので。それで、準決勝のときみたいに『プロポーズ』から『副業』みたいな感じでくっつけてるんです。『プロポーズ』はけっこういろいろなネタをくっつけられるから便利でもあるんですよ。
――『プロポーズ』は何度やってもウケますよね。準決勝は結局、先攻で金属バットに勝ちました(283対273)。後半有利と言われるTHE SECONDで、決勝に関していえば、先攻で勝ったのはあのときのガクテンソクだけでした。
奥田:ようウケてくれますよね。昔はそんなに反応のいいネタではなかったんですけど、去年あたりかな、久々にやったらやけに反応がよくて。