THE SECOND2代目チャンピオンに輝いたガクテンソク（撮影／山口京和）
決勝戦は「ザ・パンチ」が来ると思っていた理由
――そこまで読んでたんですか？
奥田：金属バットが決勝に勝ち上がる大会だったら、相手はななまがりかタモンズだろうな、と。毛色が似ているじゃないですか。ちょっと癖があるというか、個性が強い。THE SECONDは客審査なので、少なからず、その日の客層に左右されると思うんです。
――タイムマシーン3号とザ・パンチは予選からウケていたので、この1回戦を制した方が決勝まで残るのかなという気はしていましたが。
奥田：僕は、ザ・パンチさんが来ると思ってました。というのも、ネタの途中で本筋から外れるの、ザ・パンチさんだけだったんですよ。そういうの、僕らは「降りる」って表現するんですけど。マシンガンズさんは、もう、はっきり降りるタイプですけど、ザ・パンチさんも降りますよね。（パンチ）浜崎さんのジャケットの袖が何度もずり上がって、そこを（ノーパンチ）松尾さんがイジり倒したり。あと浜崎さんが何度も髪型を気にして、そこも松尾さんがいちいちツッコむ。
――あの脱線がおもしろいんですよね。
奥田：ネタに勢いがつくんですよ。しかも、ザ・パンチさんは1回戦、最後となる8組目の登場だったんです。その前の7組は台本の中身で勝負するスタイル。だから7組の漫才がちょうどいい振りになって、ハマるだろうなと思っていたんです。去年のマシンガンズさんも降りるスタイルでハマりましたから。
よじょう：M-1だとわからないけど、THE SECONDのお客さんには、ああいうスタイルも好きなんだと思います。
――そうか。ザ・パンチは、去年のマシンガンズだったんだ。
奥田：勢いに乗ったらザ・パンチは、準決勝の相手がどこだろうと手も足も出ないと思っていました。
――そこもザ・パンチとマシンガンズは似ていますね。準決勝まではすごい勢いで勝ち進み、3本目で大失速するという……。
奥田：フジテレビの人も言ってましたよ。「この決勝の感じ、去年も観ましたよね」って。
