瑠奈被告が飲んでいたとされる“目玉テキーラ”(客提供)
「娘は極端な方向音痴なのでクラブに辿り着けないのではと思い、車で送り届けようと思っていました。『(車で送ると)初めてのところなので心細いから一緒に中に入って欲しい』と言われ承諾した。私自身も(クラブに)興味があり、一緒に店内に入りました」(修被告の供述調書より)
入店した瑠奈被告は店内を見回し、自分と同じような普段着の人が多いことに安心したという。控えめに体をゆらしながら、徐々に軽快にステップを踏んでいった瑠奈被告。「こんな楽しいならもっと早く来ればよかった」(同)と言い、店内中央に出て、踊り始めたという。そして、最前列にワンピースにウィッグ姿の人物がいた。被害男性だった。
「娘は周りの人と交流しており、被害者とも意気投合して、周りの人とステップを踏みハグしていました。『3時間をめどに出る』と言っていたので、そろそろ経つと思っていたところ、6時過ぎにメイン会場を見守っていた私のところに2人が来ました。娘は『これからカラオケに行きたいんだけどいい?』と言い、私のことを被害男性に耳打ちして紹介していた。この時点で娘はアルコールを飲んでいたが酩酊してはおらず会話はできて、心配ないと思いました。
家族以外とカラオケに行くのが相当久しぶりだったので、娘にとっていい経験になればと思ったのと、被害者が女性だと思っていたので性的暴行を受ける可能性などはないと思い了承しました」
修被告が「よろしくお願いします」と言うと、「はい」と被害男性は低い声で答えたといい、この時初めて女装している男性だと認識。しかし父親が待っていることがわかれば、「乱暴されることはない」と思っていたという。