一石さんへの取材をもとに本誌作成

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たかが便秘、されど便秘

 女性のがんの部位別罹患者数で最も多いのが乳がん。最新統計では、9人に1人がかかる病になった。一方で、その初期症状に気づくことは簡単ではないと言うのはベルーガクリニック院長で乳腺外科医の富永祐司さんだ。

「乳がんかどうかをセルフチェックする方法として、しこりの有無を確認することが挙げられますが、触ってわかるしこりがあるのはすでに進行している状態が多い。つまり自己触診で、いわゆるステージ1までの乳がんを見つけるのはかなり難しいといえます。

 しこりを気にするなら、乳頭からの分泌液にも注意しましょう。血性乳汁といって、腫瘍から血が出ている状態です。良性の腫瘍の場合もありますが、ステージ0の乳がんでも出る人はいるので放置は禁物です」

 乳がんに次いで、女性の罹患者数が多いのが大腸がん。死亡数ではトップだが、早期発見ができれば内視鏡で切除が可能となり、予後も安定するなどかなり高い確率で完治できるとされる。一石さんが言う。

「大腸がんはほとんどの場合、ポリープが大きくなってがんになります。ポリープができて腸内が狭くなると便秘や下痢を繰り返すといった便通異常が起こる。女性は便秘に悩む人も多く、下剤を服用することで慢性的に下痢というかたも少なくない。そのため、便通異常を見逃してしまうことでがんが進行してしまうのも、死亡数が多いことにつながっているという指摘もあります」

 血便も大腸がんのサインのひとつといわれる。がん専門医で帝京大学福岡医療技術学部教授の佐藤典宏さんはこう警鐘を鳴らす。

「肉眼で血便が確認できるならすでに進行している可能性が高い。早期の大腸がんはいわゆるポリープのようなものなので、出血したとしても検査でやっとわかるレベルです。また、“鮮血ならばがんではなく痔”と思っている人もいるかもしれませんが、直腸がんが出血すれば、その血は真っ赤です。大腸がんは部位によって、便が細くなったり血便が出たりと症状が異なる。いずれの場合でもちょっとした違和感に気づけるよう、便の状態を毎日観察する習慣をつけましょう」

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