仏壇には今も節子さんが好きだった白い百合の花が飾られている

仏壇には今も節子さんが好きだった白い百合の花が飾られている

「2人きりの家族なので介護をするのは当たり前のことだと思っていた」

「(妹ら親族には)男として頼れない」

「精神科の診断に一度連れて行ったら節子が嫌がったから、2回目は行かなかった」

 これまでの取材を通して、吉田さんは節子さんの介護で精神をすり減らして悩んでいたことが窺えた。そして、しっかりとした相談を家族や精神科医を含めて誰にもできていなかったことも明かしていた。
「吉田氏の裁判で検察は介護疲れを否定し、『妻の言動に腹を立てての犯行だ』と指摘し実刑判決を目指し懲役7年を求刑した。しかし裁判長は『(介護で)自覚のないまま疲労や疲弊感を蓄積させた』『被告の置かれた状況を考慮すると、刑務所に直ちに収容することが刑事責任を問う唯一の手段ではない』と情状酌量の余地があると認めて、執行猶予5年のついた懲役3年を言い渡しました。検察は控訴することもできましたが、そうせずに執行猶予付きの判決が確定しています」(大手紙司法担当記者)

 猶予付きの判決は吉田さんにとっても意外なことだったようだ。涙を流しながら、判決の言い渡しを聞いた後、吉田さんは報道陣に「寛大な判断をしていただいたが、それが本当にいいんだろうか」「私だけが表で普通の生活をしていいのだろうか」と吐露している。

 果たして、最愛の妻を殺害した吉田さんは今後の人生をどのように生きるのだろうか。

第5回に続く第1回から読む

関連記事

トピックス

交際中の綾瀬はるかとジェシーがラスベガス旅行
【全文公開】綾瀬はるか&ジェシーがラスベガスに4泊6日旅行 「おばあちゃんの家に連れて行く」ジェシーの“理想のデートプラン”を実現
女性セブン
幕内優勝力士に贈られる福島県知事賞で米1トンが
「令和のコメ不足」の最中でも“優勝したら米1トン”! 大相撲優勝力士に贈られる副賞のコメが消費される驚異のスピード
NEWSポストセブン
「学園祭の女王」の異名を取った田中美奈子(写真/ロケットパンチ)
田中美奈子が語る“学園祭の女王”時代 東大生の印象について「コミュニケーションスキルが高く、キラキラ輝いていた」
週刊ポスト
愛子さま
愛子さま、日赤への“出社”にこだわる背景に“悠仁さまへの配慮” 「将来の天皇」をめぐって不必要に比較されることを避けたい意向か
女性セブン
羽生結弦(時事通信フォト)の元妻・末延麻裕子さん(Facebookより)
【“なかった”ことに】羽生結弦の元妻「消された出会いのきっかけ」に込めた覚悟
NEWSポストセブン
目覚ましテレビの人気コーナー「きょうのわんこ」(HPより)
『めざましテレビ』名物コーナー「きょうのわんこ」出演犬が“撮影後に謎の急死”のSNS投稿が拡散 疑問の声や誹謗中傷が飛び交う事態に
女性セブン
シャトレーゼのケーキを提供している疑惑のカフェ(シャトレーゼHPより)
【無許可でケーキを提供か】疑惑の京都人気観光地のカフェ、中国人系オーナーが運営か シャトレーゼ側は「弊社のブランドを著しく傷つける」とコメント 内偵調査経て「弊社の製品で間違いない」
NEWSポストセブン
神田正輝の卒業までに中丸の復帰は間に合うのか(右・Instagramより)
《神田正輝『旅サラダ』残り2週間》謹慎中のKAT-TUN中丸雄一、番組復帰の予定なしで「卒業回出演ピンチ」レギュラー降板の危機も
NEWSポストセブン
小泉進次郎氏・滝川クリステル夫妻の出産祝いが永田町で話題
小泉進次郎夫妻のベテラン議員への“出産祝い”が永田町で話題 中身は「長男が着ていたとみられるベビー服や使用感のあるよだれかけ」、フランス流のエコな発想か
女性セブン
稽古は2部制。午前中は器具を使って敏捷性などを鍛える瞬発系トレーニングを行なう。将来的には専任コーチをつけたいという
元関脇・嘉風の中村親方、角界の慣習にとらわれない部屋運営と指導法 笑い声が飛び交う稽古は週休2日制「親方の威厳で縛らず、信頼で縛りたい」
週刊ポスト
柏木由紀と交際中のすがちゃん最高No. 1
《柏木由紀の熱愛相手》「小学生から父親のナンパアシスト」すがちゃん最高No.1“チャラ男の壮絶すぎる半生”
NEWSポストセブン
今年8月で分裂抗争10年目を迎える。写真は六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
「宅配業者を装って射殺」六代目山口組弘道会が池田組に銃口を向けた背景 「ラーメン組長」射殺事件の復讐か
NEWSポストセブン