同じく旭川市で女子高生が橋から川に落とされた事件は内田梨瑚と小西優花(両名とも監禁、殺人、不同意わいせつ等で逮捕、起訴)が女子高生を全裸で土下座させたあげくにスマホで撮影、「死ねや」と橋から落ちることを強要したのちに突き落として死亡させた。もはや「いじめ」という言葉を使うべきでなく、単純に暴行と殺人である。
「その通りで、いじめは犯罪ですよ。暴行罪とか監禁罪とか、それこそ殺人未遂とか殺人とか、学校が絡むとなぜか『いじめ』なのはおかしいと思います。いまもトラウマですし、疲れているときとか夢に見ます」
「それでは生徒を救えない」
いじめの恐ろしいところは切り抜けてもトラウマとして一生残る可能性があることだ。2018年、奈良県の女子中学生が部活動で部員らから集団で暴言を浴び続け、PTSD(心的外傷後ストレス障害)となって転校を強いられた。また2019年から2020年にかけていじめを受けて登校できなくなった東京都青梅市の男子中学生もPTSDと診断され、5年経っても通院を続けていると報じられた。
かつて、その筆者の記事でも受けたいじめについて「いじめは校内犯罪である」と話していただいた出版社時代の後輩にも、今回のフワちゃんの不適切投稿について電話で聞いた。
「僕の場合は1990年代の古い話で人権のない時代のオタクでしたから、現代のいじめのノリとかイジり、ネタというより旭川みたいなリアル暴力ですね。もちろん僕も一歩間違えれば……と思います。それくらいいじめって恐ろしいですよ。まさにトラウマです。たいしたことないみたいに言っているネットの住人はよほどのユートピアに住んでいるか、いじめている当事者、その予備軍なんじゃないですかね」
都内、いじめと向き合う現場にいる50代の教師もまたこう語る。
「昔に比べれば対策の進んだ学校が大半だが、人間関係の話で限界はある。教員の仕事が激務であることは言い訳にならないが、校外の問題も含めて何もかも対応するには限界があるのは事実。どんな業界もそうだが、まったく教員に向いていない者が生徒を不適切に指導している場合があることも事実だ」