一方、今季のセ・リーグの首位攻防戦は非常に見応えがある。過去にはペナントレースの最終戦で優勝が決まったシーズンもありますが、そんな展開になるかもしれない。そうして最終戦まで盛り上がってリーグ優勝を勝ち取ったチームが、直後のCSで敗退したらどうですか。
私たちがやっていた頃は、優勝しなければ2位も6位も一緒でした。それが3球団も喜ぶということになる。喜ぶファンは増えるだろうが、“3位に入ればどうにかなる”という仕組みが、ペナントレースの戦いにまで影響を与えていることが問題なんです。
シーズン終盤になれば、1位、2位に引き離されたチームが3位狙いの戦い方をするようになる。エース級は上位球団との対戦を回避し、下位球団に当てる。優勝争いそっちのけで下位球団が3位争いをする。3位に入ればいいというルールなんだから、そういう戦いになる。結果、下位チームが優勝争いをかき混ぜるようなことがなくなってしまった。
こんな制度を作って恥ずかしくないのか
でも、このCSはなくならないと思います。優勝するチーム以外は嬉しいもの。もう各球団はやめられないですよ。
昔は優勝できなければ、2位のチームでもV逸の責任を取らされたものだが、半分のチームがなんとなく責任を取らなくて済む。3位と4位がえらい違いになるというだけで、1位も3位も変わらんわけです。3位以内を期待するファンが球場に来るから球団も増収が見込める。経営者もおいしい。
でも、プロとしてお金をもらって優勝を目指してやっているわけです。フロントが戦力を集め、監督は預かった戦力で優勝を目指し、選手も頑張る。それが最後まで優勝を目指さないならプロ失格じゃないですか。