制度を改めるにはファンの声しかないですが、2位、3位のチームのファンがCSを喜ぶからなくならない。(1位のチームに)1勝のアドバンテージを付けても何の意味もない。ハンデをつけるなら10ゲーム離れたら10勝のアドバンテージを出さないといけない。でも、それだと4勝すればいいというCSは成り立たないわけです。そんなバカげた試合をやっているということ。
こんな制度を作って恥ずかしくないのかと思うが、みんな思っていないわけです。楽なほうに流れるんですよ。優勝しなくても、とにかく3位に入ればいいんだからね。“秋にどんなドラマが起きるか”などと言っているが、悪いけどこんなのはドラマとはいわないんですよ。
(第2回へ続く)
【プロフィール】
権藤博(ごんどう・ひろし)/1938年、佐賀県生まれ。1961年に中日に入団。ルーキーイヤーから「権藤、権藤、雨、権藤」といわれるほどの連投を見せた。1年目は69試合にして35勝19敗、310奪三振、防御率1.70で新人王、最多勝、最優秀防御率を獲得。新人ながら沢村賞にも輝いた。2年目も登板61試合、30勝17敗で2年連続最多勝を獲得した。3年目は右肩痛により成績が急落。それでも45試合に登板し、10勝12敗で220.2イニングを投げ、88奪三振、防御率1.29だった。監督としては横浜を率いて1998年に日本一に輝いている。
※週刊ポスト2024年8月30日・9月6日号