加害生徒ではなく被害生徒のAくんだけが外部進学することになった背景。どういった経緯で別室指導が行われたのか、どのように再発防止に向けた取り組みをしていくのか。一連のトラブルについて、「宝仙学園 順天堂大学系属理数インター中学校」に問い合わせると、以下のように回答があった。
「まず、本件質問状の【質問】に記載された各事項につきましては、Aくんをはじめ当学園の生徒の個人情報に係る内容であるため、回答を差し控えます。
本件質問状の【質問】において前提とされている内容は、当学園が把握、認識している事実とは異なるもの、或いは、そもそも、当学園が認識、把握していないものが含まれますが、当学園は、修学旅行における動画の撮影及び送信行為につき、然るべき調査を行い、警察からの要請にも全面的に協力したうえ、いじめ防止対策推進法第31条第1項に基づき、東京都私学部に対し、動画の送信行為につき、重大事態が発生した旨等を報告しました。
なお、上記のとおり、個人情報に係る事項であるため、当学園から、貴殿に対し、その報告内容の詳細を明らかにすることは差し控えます」
Aくん一家に対しては、「ご意向を踏まえ、誠意をもって対応していく所存です」とのこと。また、再発防止策については、「教員への研修及び生徒に対するSNSの利用についての啓発等の支援指導等を実施しており、今後も一層務めて参ります」とした。
Aくんは現在も通院を続けている。事態が納得のいく解決を迎え、彼が心の底からの笑顔を取り戻す日が来ることを祈る。
(了。前編を読む)