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『地面師たち』積水ハウスの“秘密文書”に見る巨額詐欺事件の真相「ずさんな手書き稟議書」「急展開した取引」の背景に派閥争い

地面師グループに巨額のだまし取られた真相とは(Netflix公式より)

地面師グループに騙された巨額詐欺事件の真相とは(Netflix公式より)

 ここに一冊の資料がある。「調査報告書」と題された内部資料には「マル秘」の印が押されている。この資料は7月25日から動画配信サイト「Netflix(ネットフリックス)」で配信がスタートし、大きな話題を呼んでいるドラマ『地面師たち』の“元ネタ”となった事件に関するものだ。

 劇中で被害に遭う住宅メーカー「石洋ハウス」のモデルとなったのは、大阪市に本社を置く大手住宅メーカー「積水ハウス」。同社が2017年に55億5000万円を地面師グループにだまし取られる被害に遭ったこの事件で、社内で行った内部調査の結果を詳述したのが、この「調査報告書」だ。しかし、この報告書の全貌が明らかになることはなく、事件から3年を経た2020年に一部を黒塗りにしたものが公表されるにとどまった。「秘密文書」とも言える報告書には一体、何が書かれていたのか。ジャーナリストの安藤海南男氏がドラマとの類似点に触れながら解き明かす。【前後編の前編】※一部、ドラマのネタバレを含みます

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