国内
連載『あなたの生きづらさ“昭和な呪い”のせいでした』

《”男子厨房に入らず””女子はお酌を”》今も息づく昭和の呪いに立ち向かうヒント『反応』ではなく『選択』を

松尾氏の著書『あなたの生きづらさ“昭和な呪い”のせいでした』では、読者がスムーズに内容を理解できるよう、コンテンツからインスパイヤされたマンガが随所に差し込まれている

松尾氏の著書『あなたの生きづらさ“昭和な呪い”のせいでした』では、読者がスムーズに内容を理解できるよう、コンテンツからインスパイヤされたマンガが随所に差し込まれている

 そもそも、女子という性別が理由であるだけで部屋をいつも綺麗でピカピカに保てるとは限らないし、料理がうまいとは限りませんよね(飲食業界には男性の料理人もいっぱい)。それなのに「実は料理が苦手で……」と婚活のご相談に来られるお客様はあとを絶ちません。性別に関係なく、掃除が好きな人、料理が得意な人、共感力が高い人はいます。それをわざわざ「女子力」に限定されることで重荷に感じる人もいるでしょう」

○類似する呪いのフレーズ
「(社長・偉い人)の隣に座って」「お酌は女性がお注つぎして」
「手酌はお嫁にいけないよ」「女性ならではの感性を期待してるよ」
「料理できるコはモテるよ」「細かい作業は女性が向いているね」
「やっぱり女子は共感力が高いから」「お茶出しは女性が」
「女の子なんだから部屋を綺麗にしなさい」

 その他にも、典型的な“昭和な呪い”が松尾氏の著書に掲載されているので、気になる方は是非、ご一読いただけたら。

 また、これらの昭和な呪いのフレーズに気づくことで、人間関係のストレスを回避できると松尾氏は語る。

 「気づくことができれば、“昭和な呪い”を乗り越え、自分の可能性をもっと広げることができます。反応ではなく選択する。「呪いに気づく」とサラッと書いてしまいましたが、実はここはとても重要なポイントです。呪いは、人からの要求や期待、固定観念を含んであなたのもとに飛んできます。その時、どう対応するかで今後の道が大きく分かれます。

 今までだったら、呪いの言葉を条件反射的に受け止めて反応してしまい、後でモヤモヤしていたかもしれません。これからは呪いの言葉を言われた時、すぐに反応する必要はありません。「おや?」と気づいて、立ち止まるのです。動画を途中で止めたい時の一時停止ボタンを押すような感じで。時間にしてひと呼吸分ぐらいでしょうか。

 言われたことにすぐ反応しない「間」を持つだけで呪いをどう扱うか、自分で主体的に選択できるようになります。間を置くだけで呪いをかけてこようとする相手のペースに乗らないでいられます。「反応」ではなく「選択」する。これを意識するだけで呪いに、意志を持って立ち向かえるようになります」

 さらに、松尾氏は、“昭和な呪い”の固定観念をよしとしてしまう、自分自身の内面に恒常化された価値感こそが最大の“昭和な呪い”であり、それを解くことの最大の鍵だと語る。彼女が婚活コンサルの中で、クライアントさんから好評だった“呪い”を解き放ち自分自身を取り戻すために効果的な選りすぐりのワークが本書の中にが掲載されているので、気になった方は、是非、御一読いただきたい。(了。第1回から読む

【プロフィール】
松尾 知枝(まつおちえ)/婚活コンサルタント、株式会社インプレシャス 代表取締。10歳から8年間、児童養護施設で暮らす。つらい幼少期を経て、 自身で考案したメンタルエクササイズにより呪いを解き、目標達成する面白さに目覚める。新卒で日本航空に入社。CAとして国内線、国際線に乗務。2011年より自身の経験と心理学をベースにした婚活支援を行う。自己肯定感を高め、心から望むライフデザインを描きたい女性から 大きな支持を受ける。情報番組出演や東京都の婚活支援事業、ゼクシィ縁結びのコラムに監修として携わるなど、活躍の場を広げている。著書に『3ヶ月でベストパートナーと結婚する方法』(かんき出版)、『3年以内に成功する男、消える男』(フォレスト出版)、『1日5分で夢が叶う 日記の魔法』(中経出版)、『あなたの生きづらさ”昭和な呪い”のせいでした』(小学館)。

関連キーワード

関連記事

トピックス

タイと国境を接し、特殊詐欺の拠点があるとされるカンボジア北西部ポイペト。カンボジア、ミャンマー、タイ国境地帯に特殊詐欺の拠点が複数、あるとみられている(時事通信フォト)
《カンボジアで拘束》特殊詐欺Gの首謀者「関東連合元メンバー」が実質オーナーを務めていた日本食レストランの実態「詐欺Gのスタッフ向けの弁当販売で経営…」の証言
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《ベイビーが誕生した大谷翔平・真美子さんの“癒しの場所”が…》ハワイの25億円リゾート別荘が早くも“観光地化”する危機
NEWSポストセブン
まさか自分が特殊詐欺電話に騙されることになるとは(イメージ)
《劇場型の特殊詐欺で深刻な風評被害》実在の団体名を騙り「逮捕を50万円で救済」する手口 団体は「勝手に詐欺に名前を使われて」解散に追い込まれる
NEWSポストセブン
戸郷翔征の不調の原因は?(時事通信フォト)
巨人・戸郷翔征がまさかの二軍落ち、大乱調の原因はどこにあるのか?「大瀬良式カットボール習得」「投球テンポの変化」の影響を指摘する声も
週刊ポスト
公然わいせつで摘発された大阪のストリップ「東洋ショー劇場」が営業再開(右・Instagramより)
《大阪万博・浄化作戦の裏で…》摘発されたストリップ「天満東洋ショー劇場」が“はいてないように見えるパンツ”で対策 地元は「ストリップは芸術。『劇場を守る会』結成」
NEWSポストセブン
なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
沢尻エリカ、安達祐実、鈴木保奈美、そして広末涼子…いろいろなことがあっても、なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
女性セブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
電動キックボードの違反を取り締まる警察官(時事通信フォト)
《電動キックボード普及でルール違反が横行》都内の路線バス運転手が”加害者となる恐怖”を告白「渋滞をすり抜け、”バスに当て逃げ”なんて日常的に起きている」
NEWSポストセブン
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン