タイのバンコクにある大麻販売店で大麻関連商品を購入する外国人客。2024年7月(EPA=時事)

タイのバンコクにある大麻販売店で大麻関連商品を購入する外国人客。2024年7月(EPA=時事)

製造者や販売者が反社会的組織とつながっている例も

 違法の認定を逃れるために使われる化学物質は、次々と移り変わってきた。共通しているのは、それらが使われ始めるタイミングで、日本の法律に抵触しない化学式を持つという点だけだ。通常の食品や薬品など人が摂取するものであれば、安全基準に合わせた検査が必要で、それに合格しないものは流通されない。だが、今回のCBD製品なものを売買する界隈では、安全性は二の次にされてきた。「大麻より安くハイになれる」ことから、安全性を度外視する愛好者も多い。

 主に法規制や取締状況によって変わる化学物質を輸入する場合、研究用などと称して日本国内に堂々と持ち込まれる。それらを、日本国内の業者や個人が植物片にまぶしたり、液体に溶かしてして「商品」として販売する。そしてこの過程に、化学物質がどんな成分であるのかを第三者がチェックする、という機会は存在しない。だから、製造者も販売者も「合法」とうたいつつ、自身が一体、客に何を販売しているのか、きちんと把握している例はほぼゼロなのだ。前出の男性も、筆者の質問には押し黙ってしまうが、結局、取り締まる側とのいたちごっこは続くしかないのだと、筆者に不穏な笑みを見せ吐き捨てる。

「マスコミや役所の人みたいなお堅い人たちにはわかりませんし、わかってもらおうとも思いませんよ。海外を見てください。娯楽用大麻がどんどん解禁されて、日本では逆に“大麻使用罪”が出来たり、規制がより厳しくなっている。そんなことも知らないで大麻の攻撃ばかりやっている。クソですよ、クソ」(大麻グミを販売していた男性)

 タイでは2019年に「医療目的」での大麻が合法になり、2022年には「麻薬リスト」からはずれた。その結果、日本を含む世界中から愛好家が殺到し、事実上の「娯楽目的」での使用が可能になったという話は確かに有名だ。だが、そのタイでも大麻の再規制が2025年にも新たな法律で定められる見込みだ。「乱用などはおきない」と愛好者が主張してきたはずが、乱用者が相次いでいるためだ。そのことを男性に指摘すると、やはり「世界の権力者」などといった陰謀論が飛び出す。

関連記事

トピックス

女性との間に重大トラブルを起こしていたことが判明した中居正広
《スクープ続報》中居正広、深刻女性トラブルの余波 テレビ局が収録中止・新規オファー取りやめ、『だれかtoなかい』の代役にはSMAPメンバーが浮上
女性セブン
《2025年の相撲界を占う》杉山邦博氏×やくみつる氏 次の横綱は琴櫻か豊昇龍か、期待の星・大の里の“直すべきポイント”
《2025年の相撲界を占う》杉山邦博氏×やくみつる氏 次の横綱は琴櫻か豊昇龍か、期待の星・大の里の“直すべきポイント”
週刊ポスト
「海老名きょうだい3人死亡事件」の犯行現場となった一家の自宅
《海老名きょうだい3人死亡事件》子煩悩だった母が逮捕 残された父が重い口を開いた「妻は追い詰められたんだと思います」「助けられなかった」…後悔の念
女性セブン
読者モデルとして
《薄メイクになった小森純が振り返る平成ギャル》読者モデル時代は「撮影中に彼氏と編集長が大ゲンカ」、妊娠を機に巻き髪はストレートに「カラコン入れると目が乾燥して」の現在
NEWSポストセブン
司組長も笑顔を見せた餅つきに密着した
《六代目山口組のハイブランド餅つき》「司だ、司!」警察が色めき立った瞬間 愛用率50%!直参組長らから支持される「冬のハイブランド」
NEWSポストセブン
小型の犬種は人気だが……(写真提供/イメージマート)
《クリスマス・イヴ翌日も…》プレゼント購入されたペットを「返品」する人たち 「彼女と別れたから」「サプライズプレゼントが気に入らないと言われた」
NEWSポストセブン
相模湖ふれあいパーク内で無許可で撮影が行われていた(FANZAより)
《公園で勝手にセクシービデオ撮影》行政は「許可は出していない」「警察に相談した」 外であられもない姿に…メーカーが緊急対応
NEWSポストセブン
トランプ氏と玉木雄一郎氏の共通点とは(時事通信フォト)
【“忘れられた人々”に光を当てた】玉木雄一郎氏が明かす“私とトランプ氏の共通点” 今求められているのは「働く人、納税者がきちんと報われる政治」
週刊ポスト
歌舞伎町のシンボルの一つにもなっているバッティングセンター。
「日本一土地代が高い」新宿・歌舞伎町のバッティングセンターはなぜ潰れないのか? 店が語った驚異の「1日の来場者数」と営業理念
NEWSポストセブン
吉本新喜劇の看板座員である島田珠代さん(撮影/井上たろう)
吉本新喜劇・島田珠代(54)が語る「事実婚状態のひろしさん」のこと セックスレスとの向き合い方、更年期障害の乗り越え方を赤裸々告白
NEWSポストセブン
東京で生まれ育ったタレント・三船美佳さん
《36歳で再婚と出産の三船美佳》「気持ちのすれ違いや誤解」乗り越え、20歳となった愛娘の旅立ち
NEWSポストセブン
バンコクの夜の街の様子
《1晩600万円の値付けも》タイ人・中国人富裕層が日本のセクシー女優に熱狂…「単価相談あり」日本人女性を巻き込む東南アジア“売春ビジネス”の実態
NEWSポストセブン