『踊る大捜査線』出演の裏話
「シブがき隊」解散の1年前の1987年、僕は『あまえないでョ!』(フジテレビ系)で、本格的にドラマにも出演するようになりました。当時、事務所はドラマにあんまり進出していなくて、僕も(「シブがき隊」としてではなく)個人では、このドラマが初めての連続ドラマのレギュラー出演だった(デビュー作『2年B組仙八先生』をのぞく)ので、とても思い出に残っている作品です。
『あまえないでョ!』は斉藤由貴ちゃん主演のドタバタホームコメディ。僕は由貴ちゃんの恋人役で、演技というものがまだ何もわからないときだったけど、みんなでワイワイやりながらの撮影は楽しかった。ドラマの内容もおもしろかったから、視聴率も良くて。由貴ちゃんは当時から演技が上手でね。人見知りだったから、カメラの外では僕ら共演者と親しくなることはありませんでしたが。
この『あまえないでョ!』は後にプロデューサーとしてヒットメーカーとなる亀山千広さん(現・BSフジ代表取締役社長)が、ドラマの企画を手がけ始めたばかりの頃の作品。亀山さんとは『あまえないでョ!』の後、『オレの妹急上昇』『ヘイ!あがり一丁』でも一緒にやった仲なんですよ。
彼はその後、数々のヒット作を生み出し、フジテレビの社長にまで上り詰めましたが、1997年に彼がプロデューサーを務めていた『踊る大捜査線』に僕が犯人役で出演したのもその縁なんです。