さまざまな番組に呼んでいただきましたが、どんなときも『フルコーラスで歌わせていただきたいです』とお願いし、それが無理なために出演できなかった番組もありました。1年を通してそのスタンスでやってきたので、紅白だけは“一部の歌唱でOK”とするわけにはいかなかったのです」
これまでNHKの意向に沿って歌をカットしてきた他の歌手からは、「誰の歌もカットするところはない」という声が出たという。
「そういうお声があったことはうかがっています。人それぞれご意見をお持ちだと思いますし、おっしゃることは重々承知していました。ただ、私は1年を通して出演させていただいた番組はすべてフルコーラスで歌わせていただいていました。
最後にそれを崩してしまったら、それまでフルコーラスで歌わせてくださった番組に失礼だと思い、たとえ紅白であっても歌詞をすべて歌えないのなら出場できなくても仕方がない、と覚悟を決めていました。『トイレの神様』は歌詞をすべて歌って初めて伝わる歌なので」
紅白の楽屋などで、風当たりが強くならなかったのだろうか。