国際情報

《トランプ政権誕生を10倍面白く読む》バイデン前大統領の突然の「USスチール買収中止命令」 裏に隠された民主党の“構造的問題”

第二次トランプ政権が始動した(写真/AFP=時事)

第二次トランプ政権が始動した(写真/AFP=時事)

「日本製鉄によるUSスチールの買収を阻止する」。第二次トランプ政権始動直前、敗れたバイデン前大統領は、突然、そう表明した。なぜこのタイミングで──誰しもがそう思ったこの大きなニュース。その背景には、昨秋の大統領選挙で事前の予測を裏切り、大敗を喫した民主党が抱える“構造的問題”があった。いまさら聞けない常識から、知っていれば“通ぶれる”ネタなどをわかりやすく解説する『ビッグコミックオリジナル』で好評連載中のジャーナリスト小川寛大氏による『アメリカ大統領選を10倍面白く読む!』を公開する。

 * * *
 製造業関係の職業に就いている読者のなかには、何とも落ち着かない正月休みを過ごした向きもあったのではないか。

 今年1月3日、その退任まであと十数日というタイミングで、アメリカ大統領のジョー・バイデンは大きな決断を下した。アメリカを代表する鉄鋼メーカー・USスチールが日本企業の日本製鉄に身売りする方向で話し合いを進めていたことに関し、アメリカ合衆国政府として、その企業買収を阻止すると発表したのだ。

 この話はすでに大きな経済ニュースとなってさまざまなメディアで解説もされているが、今一度簡単に振り返ってみよう。日本製鉄がUSスチールを買収したいとの意向を世に示したのは、2023年12月のこと。実はUSスチールは近年、経営不振にあえいでおり、同社として日本製鉄の傘下に入ることそれ自体は、決して不愉快な話でもなかった。実際それから現在に至るまで、いわゆる敵対的買収のような形で話が進められてきた形跡などもない。

関連記事

トピックス

母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん “トランプショック”による多忙で「眞子さんとの日本帰国」はどうなる? 最愛の母・佳代さんと会うチャンスが…
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン
自宅で
中山美穂はなぜ「月9」で大記録を打ち立てることができたのか 最高視聴率25%、オリコン30万枚以上を3回達成した「唯一の女優」
NEWSポストセブン
「オネエキャラ」ならぬ「ユニセックスキャラ」という新境地を切り開いたGENKING.(40)
《「やーよ!」のブレイクから10年》「性転換手術すると出演枠を全部失いますよ」 GENKING.(40)が“身体も戸籍も女性になった現在” と“葛藤した過去”「私、ユニセックスじゃないのに」
NEWSポストセブン
「ガッポリ建設」のトレードマークは工事用ヘルメットにランニング姿
《嘘、借金、遅刻、ギャンブル、事務所解雇》クズ芸人・小堀敏夫を28年間許し続ける相方・室田稔が明かした本心「あんな人でも役に立てた」
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《真美子さんの献身》大谷翔平が「産休2日」で電撃復帰&“パパ初ホームラン”を決めた理由 「MLBの顔」として示した“自覚”
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《ラジオ生出演で今後は?》永野芽郁が不倫報道を「誤解」と説明も「ピュア」「透明感」とは真逆のスキャンダルに、臨床心理士が指摘する「ベッキーのケース」
NEWSポストセブン
渡邊渚さんの最新インタビュー
元フジテレビアナ・渡邊渚さん最新インタビュー 激動の日々を乗り越えて「少し落ち着いてきました」、連載エッセイも再開予定で「女性ファンが増えたことが嬉しい」
週刊ポスト
主張が食い違う折田楓社長と斎藤元彦知事(時事通信フォト)
【斎藤元彦知事の「公選法違反」疑惑】「merchu」折田楓社長がガサ入れ後もひっそり続けていた“仕事” 広島市の担当者「『仕事できるのかな』と気になっていましたが」
NEWSポストセブン
お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(61)と浜田雅功(61)
ダウンタウン・浜田雅功「復活の舞台」で松本人志が「サプライズ登場」する可能性 「30年前の紅白歌合戦が思い出される」との声も
週刊ポスト
4月24日発売の『週刊文春』で、“二股交際疑惑”を報じられた女優・永野芽郁
【ギリギリセーフの可能性も】不倫報道・永野芽郁と田中圭のCMクライアント企業は横並びで「様子見」…NTTコミュニケーションズほか寄せられた「見解」
NEWSポストセブン
ミニから美脚が飛び出す深田恭子
《半同棲ライフの実態》深田恭子の新恋人“茶髪にピアスのテレビマン”が匂わせから一転、SNSを削除した理由「彼なりに覚悟を示した」
NEWSポストセブン