現在の柳本被告の様子は…
現在の柳本被告は、逮捕当時からかなり痩せた印象だ。裁判のときはいつも黒っぽいスーツを着ているが、ウエスト部分のサイズは合っておらず、移動のときにズボンがずり落ちるほどだったという。
ただの傍聴人氏によると、配られた資料やモニターを熱心に見てメモをとる姿勢は、自身が犯した罪に向き合おうとしている様子にもとれたというが、被害者親族の意見陳述では、「(被害児童の帰宅時間などの)メモを残していたことと重なり、気持ち悪く感じる」といった厳しい意見も。
また、第5回裁判の被告人質問では、被害児童を見かけたきっかけを問われ、「どこかで見かけたと思う」と回答。2022年の直近の犯行状況も「覚えていない」として、あいまいな証言に終始していた。
犯行を撮影した動画の書き起こしも証拠として提示された。書き起こしを見た感想を弁護人に問われ、柳本被告は、以下のような反省の言葉を述べている。
柳本被告「客観的にセリフを見て、こんな発言をしている自分をあらためて認識した。当時、被害者さまの『痛い』などの発言を全然聞き入れていないひどい状態の自分がいて、自分の行動が卑劣だとあらためて認識した。また被害者さま本人だけでなく、ご家族の精神的苦痛、経済的負担が想像をはるかに超えていて申し訳ない思いです」
第10回裁判の最終意見陳述では、無期懲役という求刑を受け止め、真摯な思いを語った。