”トー横”支援の矢面に立ち、子どもたちとの親交も深かった(知人提供)
“トー横キッズ”に手を差し伸べる存在が…
今でこそトー横は区の対策などにより縮小しつつあるが、コロナ禍以降の全盛期には違法薬物が蔓延し、犯罪行為に身を染める子どもたちが後を絶たなかった。
容疑者はそんな少年少女に寄り添い、相談を受けていた。マスコミへの取材対応も行っており、かつてNEWSポストセブンの取材に対して、男はこう話していた。
「歌舞伎町には、悪い大人がいっぱいいるんです。未成年を食い物にするようなそんなヤツらが。地元でたむろっているだけでは子どもたちもあんなに堕落しません。新宿、トー横という土地柄、場所がダメなんです。だから私たちは、あの居場所をなくさなければと思っている」
ある時は歌舞伎町にあるビジネスホテルで子どもたちが自ら身を投げる事例が多発したため、その対策に乗り出したこともあった。
「キッズたちはお金がないから、ホテルを一部屋だけ借りてそこに集まるんです。そこでOD(薬の過剰摂取)をしたり、ひどい子は屋上から飛び降りたりする。あのホテルは防犯対策がゆるく、誰でも簡単に出入りできるのが問題だと思って、何度も警察と運営にかけ合いました」