『ザ・ワイド』は視聴率が20%を超えたことも
『ザ・ワイド』だけがオウム真理教の真実に肉薄したと自負
年が明け、1995年1月1日。読売新聞が旧上九一色村(現在の富士河口湖町)の施設で松本サリン事件と同じサリンの残留物が検出された、と報じました。そして同年3月19日、英国の新聞「サンデー・タイムズ」に松本サリン事件の詳報と、次は必ず東京で本番がある、という記事が出ました。その十数時間後の3月20日早朝。地下鉄サリン事件が起きました。カイル・オルソン氏の見立てがピタリと当たったのです。
それで、カイル・オルソン氏に再び来日していろいろ調べてもらったところ、「このサリンの純度は60%程度の粗悪品。製造後に威力を失っていくので、テログループが2次攻撃、3次攻撃をしかけてきたとしても、大きな被害には繋がらない」と解説したのです。そんなことまでわかるとは、さすが専門家です。見事な解説を視聴者に届けられたのは『ザ・ワイド』だけでした。視聴者の『ザ・ワイド』への期待感が圧倒的に高まり、視聴率が20%を超えたことが3回ありました。