競艇にのめり込んでいたという
〈犯罪収益を得る手段〉
〈私は自分で申し上げてしまい恐縮ですが、仕事は真面目にしておりました〉というものの、プライベートでの悪事から卒業できなかった永田被告。そんなとき、X(旧ツイッター)でたまたま「競艇の払戻金」の投稿を目にする。それまでパチンコなどのギャンブル経験はあった。だが競艇ならば桁違いの払戻金が得られ、“楽して稼げる”……そう勘違いし、あっという間に競艇にハマっていった。
〈一瞬で1万円が10万円、30万円、50万円となる競艇は私にとって辞められるものではありませんでした〉というが、同時に損失も増え〈言うまでもなくサラ金から借金を重ね、そしてヤミ金からも借金を重ねる形に〉なった。
Xで「闇バイト」検索をしたのはこの頃だ。競艇の軍資金と、借金返済のためだった。フィリピンにいる指示役らと繋がり、一連の強盗事件に関わることとなる。当時、永田被告は「闇バイト」の実態が違法行為であることは認識していたが、応募に躊躇はなかったという。
〈一般の方とは異なる当時の私のように犯罪傾向が強く、犯罪に手を染める事に慣れており、犯罪自体に対した(原文ママ)抵抗感を持たない者にとって「闇バイト」は指示役が人から道具、情報まで全て用意してくれるので犯罪収益を得る手段としては1番だったのです〉
「闇バイト」による広域強盗では〈実行、運転、道具等調達、売り子、現金等の運搬、情報提供、指示〉など細かく役割分担がなされるが、永田被告は実行役を担っていた。それも当初から逮捕まで〈リーダーとして現場の指揮、他の実行犯の監視、現場側と指示役側の不満や文句を上手く流したりしておりました〉という。