殺人などの罪に問われた内田梨瑚被告、小西優花被告(SNSより)
「ここでは話したくありません」──法廷の場でそう言い放ったのは昨年6月、北海道留萌市の女子高校生(当時17)を、旭川市の景勝地・神居古潭の石狩川にかかる橋から転落させて殺害した罪などに問われている内田梨瑚被告(22)だ。
事件当時、現場に居合わせたとして内田被告と同じく殺人罪などで起訴されている小西優花被告(20)。その第3回目の裁判員裁判が3月3日に行われた。全国紙社会部記者が解説する。
「この日、内田被告は証人として小西被告の裁判に出廷しました。証人尋問では、発言前に『嘘偽りを述べない』など宣誓することが義務付けられていますが、彼女はこれを拒否。
宣誓を求める裁判長に対し、『同じ内容の裁判(自身の裁判)を控えているので、ここでは話したくありません』と返答しました。『宣誓に応じないとさらに刑事罰を受ける可能性がある』などとも諭されましたが、これにも応じず、わずか4分で退廷した」
かつて“姉貴分”と“舎弟”として、親密な関係性だったと見られる内田被告と小西被告。しかしふたりの供述には大きな食い違いがある。
「3月4日には小西被告に対して被告人質問が行われ、当時の状況が彼女の口から説明されました。自身が神居古潭の橋で被害者の腕などを押したことは認めつつ、『最後に押したのは梨瑚さんです』と涙ながらに語り、また橋から落下した被害者を助けようとしたとも語っています。『(内田被告から)黙秘してれば大丈夫と言われた。本当のことを話したら何をされるかわからないので怖かった。リコさんも真実を話してほしい』などと内田被告の犯行隠ぺい指示についても証言しています。
一方の内田被告はというと、供述調書によると『(被害女子高生を)置いてきただけ。落ちたところは見ていない』などと容疑を否認していて、両者の言い分には矛盾が生じている状態です」