コミュニケーションの不安

 環境の違いは様々に影響する。元ヤクルト投手でメッツなどでも活躍した五十嵐亮太氏が語る。

「滑りやすいメジャー公認球や硬いマウンドに加え、近年、最も対応が求められるのが、投球間の時間制限を設けた『ピッチクロック』でしょう。メジャーに行った日本人選手に話を聞くと、揃って『思った以上に時間が速く流れる』と対応の難しさを口にします。未経験の佐々木選手がピッチクロックに慣れるのにはある程度の時間がかかるかもしれません」

 ドジャースのローテーション6人のうち山本由伸(26)やタイラー・グラスノー(31)ら4人は当確。残り2枠もサイ・ヤング賞を2度も受賞した左腕ブレイク・スネル(32)ら強力なライバルと争わなければならない。

 大谷や山本ら日本人の先輩がいるものの、異国の地ではコミュニケーションの不安もつきまとう。五十嵐氏はこう言う。

「私も米国に行った時、言葉の問題で自分の思いがはっきりと伝えられず、悩む時間が増えました。そうしたなかでは家族のありがたみを強く感じた。グラウンドから離れた時に寂しさを感じずに済むのはとても大きい。

 佐々木選手は今キャンプでサプライズの結婚発表をしましたが、パートナーの存在は支えになるでしょう。結婚した年は一段とやる気になるものですが、気負いすぎず環境に順応してほしいと思います」

 高い壁を乗り越え、令和の怪物はメジャーでも快投を見せられるか。

※週刊ポスト2025年3月21日号

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