「チョコザップ」のレビューははたして…
RIZAPが展開する初心者向けコンビニジム「chocoZAP(チョコザップ)」は、「月額2980円(税別)」という低価格を強みに、会員数は全国で130万人を突破。店舗数は1800に迫っている(どちらも2025年2月14日時点)。
会員数日本一のジムとなった「chocoZAP」にとって、目下の課題は、“ただ安いだけじゃなく、いかにお客様にご満足いただける質を担保するか”だ。店舗品質および顧客満足度の向上を急務とする現在の取り組みについて、RIZAP株式会社執行役員でchocoZAP事業責任者の村橋和樹氏に聞いた。
──「chocoZAP」をめぐるネガティブなレビューとして、「マシンが故障している」というのをよく目にしますが、実際のところはどうなのでしょうか?
大変申し訳ないことに、マシンの故障でお客さまにご迷惑をおかけしてしまっていたのは事実です。以前は、“どの程度の故障なのか”をまず把握するのに時間がかかっていました。
お客さまが故障の報告をしてくださっても、サポートセンターはどうしても対応件数に限界がありますし、電話では状況を把握しきれない。また、トレーナーが現地で確認するにしても、「自分では対応できない」と判断したら、別のスタッフに声をかけて、そこでも対応できなかったら専門の業者を呼んで……とやっているうちに、あっという間に1週間経ってしまいます。
──改善はしているんですか?
「chocoZAP」のスタートから2年半近く経ち、だんだん故障のパターンが掴めてきました。故障の報告を受けた時点で、「そういう場合は大体これが原因だろう」や「これらの箇所を確認すれば原因が特定できるだろう」といった目処が立つようになってきたんです。
そこからQRコードを用いた故障連絡システムなどの仕組みづくりを行って、正しく状況を把握するための流れをブラッシュアップしていきました。早い段階で故障の程度がわかれば、「これはセルフメンテナンス会員さまにお願いすれば大丈夫そうだ」とか「これは早く業者に連絡したほうがいい」のように、修理対応のスピードも一気に上がります。
あとはマシンの改良も進めています。第3世代のマシンは完全自社開発で、壊れにくく、修理しやすい構造になっています。
──お話に出てきた“セルフメンテナンス会員”とは?
「chocoZAP」の会員さまの中でも、マシン故障のようなイレギュラーな不具合を手伝っていただく方々を“セルフメンテナンス会員”と呼んでいます。ご対応くださった方には、電子のギフト券をプレゼントしています。
──なるほど。ところで、「清掃が足りていない」という口コミもよく目にします。
各店舗の清掃状況も大きな課題です。そこで助けていただいているのが、“フレンドリー会員”さまです。先ほどの“セルフメンテナンス会員”さまが突発的なトラブルに対応してくださる存在だとしたら、こちらの“フレンドリー会員”さまは、清掃や備品の補充など日常の業務を手伝ってくださる方々です。
1か月に4回のご協力で月々の会費が1000円オフになり、1か月に8回のご協力だと2000円オフになります。
現在、フレンドリー会員の登録者数は3万人以上いらっしゃいます。2024年初頭、1店舗あたりの平均の清掃回数は週10.1回でしたが、同年9月には週16.8回まで増加しました。