屋上には鉄条網が(ターミナル・アイランド連邦矯正施設のHPより)
刑期短縮の可能性も
施設の環境もさることながら、もうひとつの問題は入所後の生活実態である。水原被告が他の収監者からいじめを受ける可能性があるなど様々な憶測が流れているが、実のところはどうなのか。
米国の刑務所では、収容者の犯罪歴に合わせて、セキュリティレベルが5段階に分かれている。重犯罪者が多く収容される刑務所には高いレベルの警備が必要だが、そうでない場合は警備のレベルも低くなり、収容者の自由もかなり高い。
ターミナル・アイランド連邦矯正施設は5段階中、下から2番目の「低度」に分類される。鈴木弁護士が説明する。
「低度のセキュリティーの施設では、通常に生活していれば、他の収容者からいじめを受けたり恐怖を与えられるといった話は聞いたことがありません。人種ごと、大きく分けて4つのグループにボスがいて、いろいろな揉め事を解決するという話です。刑期がそこまで長くない人たちが多く、問題を起こしても得にはならないことを皆知っているからです」