人種ごとにボスがいるという(ターミナル・アイランド連邦矯正施設のHPより)
またこういったセキュリティレベルの低い刑務所では、「刑期の短縮」のために収監者が努力するケースもあるという。
「連邦事件で禁錮刑によって収容された場合、刑期の短縮にはルールがあります。まずは問題を起こさずに『良い子』にしていれば、『Good Time』と呼ばれる仕組みが適用され、禁錮1年間につき15%は短縮されます。つまり、禁錮1年間が300日強になる。所内で定められた学習や作業を行うと、さらに短縮の申請が可能になります」(鈴木弁護士)
水原被告は「良い子」と認められ、4年9か月より早く出所できるのか。入所まで、秒読み段階に入った。
【プロフィール】
水谷竹秀(みずたに・たけひで)/ノンフィクションライター。1975年生まれ。上智大学外国語学部卒。2011年、「日本を捨てた男たち」で第9回開高健ノンフィクション賞を受賞。最新刊は『ルポ 国際ロマンス詐欺』(小学館新書)。10年超のフィリピン滞在歴をもとに「アジアと日本人」について、また事件を含めた現代の世相に関しても幅広く取材。ウクライナ戦争勃発直後から現地で取材していた。