敬礼の姿も様になるワッキー(撮影/山口京和)

敬礼の姿も様になるワッキー(撮影/山口京和)

「僕ら戦争を知らない世代は……」

――そういう方にまで実際に会いに行ったんですね。この芝居にかける思いが伝わってきます。

ワッキー でも僕ら戦争を知らない世代は、結局、どこまでいっても本当の意味で戦争を理解することはできないと思うんです。特攻隊の方たちが突っ込んでいく気持ちとかは想像するしかない。激突する瞬間、なんて叫んだのかなとか。そういうことを突き詰め過ぎて、何年か前、グラグラしたことがあったんです。特攻に対しての考え方もそうだけど、もっと言うと、戦争って何なんだろう、って。何が正解かわからなくなって、この芝居を続けていくことに本当に大義はあるのか、と。

ただ、芝居の中にも出てきますけど、鳥濱トメさんは生前、「あんたたちのことは絶対にあたしが忘れさせやしないからね」と言っていたんです。戦争のど真ん中にいた人がこう言ってるんだから、それは1つの正解じゃないですか。だったら、ここに乗っかろう、と。最終的にこの言葉を信じてやっていこうというところに辿り着きました。

――特攻隊員ほど生きる意味、あるいは死ぬ意味について考えた人たちはいないと思うんです。ワッキーさんも2020年に喉頭ガンを患い、そのときいろいろなことに考えを巡らせたと思うのですが、そこは特攻隊員の心理とも重なるところがあったのでしょうか。

ワッキー いや、僕はガンを経験したからといって、生きる価値観だとか、何かが大きく変わったということはなかったので。もう人格形成はほぼ終えていますし。

――死はチラつかなかったのですか。

ワッキー もちろん、チラつきました。抗がん剤治療も辛かったですし。ただ、もう『MOTHER』に出演するようになって7、8年経って、社会貢献も少しはできたかなというのもあって。嫁さんや子どもにもある程度、いい思いをさせられたというのもあったし。今、死んだとしても、もっとあんなことをやっておけばよかったみたいなことを思わないよう生きてきたので。死ぬことは怖いと思いましたけど、受け入れられないものではなかった。だから、そこで特攻隊員の心境とつながるということはなかったと思います。

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