詐欺被害防止を呼びかける警視庁のシンボルマスコット「ピーポくん」(時事通信フォト)
実際、海外ではスプーフィングと、生成AIによって作成された人物の声を元に、電話一本だけで巨額の金を奪われるような事件が多発している。我が国内でも、例えば、自身のスマホに登録していた親族の番号から電話がかかってきて、親族の声で金銭などを要求され、何ら疑うことなく被害者が応じてしまう、という、より巧妙な「オレオレ詐欺」事例が多発することも想定される。
現時点で、容疑者たちをすぐに確保して拘束することは難しい。警察も、警察を騙る怪しい電話はすぐ切って、9110や所轄署に問い合わせるよう呼びかけるくらいしか出来ない。気をつけないとならないのは、今後、警察や親族以外でも、役所や税務署などの番号を表示させたり、不正に入手した個人情報をもとに学校や会社の電話番号を表示させたりする新たな形の”オレオレ詐欺”が登場する可能性を把握しておくことだ。進歩した技術を積極的に取り入れる詐欺の存在は、平穏な社会生活を脅かすはずだ。AIの登場により、人間が生活する上で様々なことが便利になる、と言う期待もあるが、犯罪行為も等しく「進化」してしまうことも、忘れてはならない。