地元高知でよさこいを躍る広末涼子(2003年)
メディアや世間から要請された“自分”であり続けることのプレッシャーと、幼い頃から育ってきた“芸能界”という異常な環境が、彼女の精神を追い詰めたのは想像に難くない。
広末さん逮捕の報道、そしてほぼ同時期に明るみとなった一連の「フジテレビ問題」。別々の事件ではありますが、その2つに遠因を見出さずにはいられませんでした。もしも広末さんが芸能界に入っていなければ……と考えると、胸が締め付けられるような気持ちになります。
繰り返しますが、広末さんがとった行為そのものを擁護するつもりはありませんし、犯した罪の責任は取るべきです。ただ、15歳という若さで芸能界に入り、その後1、2年でトップスターとなった彼女がこれまでの30年間で背負ってきたさまざまなことを想像すると、私は「周りに支えてもらいながら、ゆっくりと“本来の自分”を取り戻していってほしい」と思わずにはいられないのです。