28歳で夜の世界に飛び込んだ
「バーをやらないか」
「提示された条件は、会社員時代の収入を超えるものだったんです。これはチャンスだ、やってやろうと。当然、両親からは大反対されましたし、周りの友達で鼻で笑うような子もたくさんいました。『え、翔、馬鹿じゃない?』みたいな」
安定したレールから外れ、未知の世界へ。大きな決断だったが、新たな挑戦に内心ワクワクしていたという。そして、大阪・ミナミでバーテンダー人生がスタートした。意外にも当初は順調だったと語る。
「オーナー(先輩)の客に支えられ、なんとか売上を作っていましたね。自分はその“枝”を掴むイメージ。昼の仕事の経験があった自分は、お客様に失礼なく接すれば良い、そう考えていました」
しかし、オープン数カ月後、常連客から言われた言葉が今も忘れられないという。