小島一朗容疑者が、家出するまで住んでいた家(時事通信フォト)
人は殺せるのに、人に迷惑をかけない気持ちは強い。これまでに何度も感じた小島の奇妙な特徴である。
検察「ナタは最初、どこに当たりましたか?」
小島「X子さんの頭に当たりました」
検察「その後はどこを狙いましたか?」
小島「首もたぶん狙いました。何回もやりました」
検察「Z夫さんがその直後に取り押さえましたね。あなたは、Z夫さんの肩をどのように掴みました?」
小島「右手を伸ばして、Z夫さんの右手を掴みました。ナタを持っている手で、なぎはらって、後ろに倒しました」
検察「Y美さんをやったのはなぜですか?」
小島「振り返ったらすぐ目の前にいたのでやりました。思いっきりやりました」
検察「なぜY美さんだったのですか?」
小島「クルッと一回転したら、目の前にいたので。流れです」
検察「X子さんを何回か殴っているけど、目標達成したとは思いましたか?」
小島「X子さんは殺すことができなかったと思いました」
検察「Z夫さんはどういう状況でしたか?」
小島「仰向けに倒れて、私が近づいてこないように両足を上げていました。蹴ってくるのも構わず、馬乗りになりました」
検察「その前にナイフを突き刺しましたか?」
小島「ナイフを使用したのは、馬乗りになった後です。そのときは、まだ生きていました。両手を伸ばして『待て、話を聞け』と言っていました。これがZ夫さんの最後の言葉です。私は問答無用でナタを振り上げ、首にナタを叩きこみました。右手に左手を添えて、ほとんど両手です。そのほうが威力が出て殺しやすいと思ったからです。首を狙って、左側を」