「Xのフォロワーは売春の潜在的な客」
2人の関係がこじれるきっかけとなったのは2月9日。AさんとCさん共催の乱倫パーティでのことだった。女性の参加者は伊藤被告だけで、参加男性8人全員を相手にした。あまり乗り気ではなかったというが、「流れとしか言いようがない」「相手をしなきゃいけないんだな」と供述している。
パーティ終了後、CさんはAさんに1万5000円を渡していたという。後日、伊藤被告はCさんから「Aからお金もらった?」というDMが来たことで、この1万5000円の存在を知ることになる(一方のAさんは証人尋問で「駐車場代としてもらった」と自分に渡されたものだと主張)。
これで伊藤被告に複雑な感情が生まれたという。「Aさんから“好きだ”とかメッセージをもらっていたのに、嘘をつくなんてどういう気持ちなんだろうと、不思議な気持ちになった」。しかし、Aさんへの好意は捨てきれなかったようで、DMやLINEなどでやりとりは続け、伊藤被告が「今まで通り好き」「一緒にいたい」と送っていたことも確認されている。
くすぶり続ける不信感により徐々に感情をコントロールできなくなってきた伊藤被告。2月、伊藤被告が仲の良い女友達と旅行していたときに、たまたま通話していたAさんが「(女友達に)挨拶したい」と口にしたところ、伊藤被告は「彼女もパーティに呼んで、私のようにお金も払わないで使うのではないか」と強い不安を抱く。
後日、伊藤被告から相談を受けたBさんとCさんが、Aさんと話し合いをした結果、Aさんは「もう伊藤に関わらない」と発言。伊藤被告もAさんのXなどをブロックしている。
約2か月間、互いに関わることもなかったが、4月27日に決定的な一件が起きる。
伊藤被告は、Aさんがある男性とのやりとりで「しずか(伊藤被告のハンドルネーム)も呼ぼうか?」などと発言していたことを知人から教えられる。この男性は伊藤被告のXのフォロワーであるものの直接の面識がないため、「面識がない男性に私のことを話していたと知り、理解できない、約束と違うという気持ちが強くなった」「言いたいことがあるなら直接言えばいい」「他人に嘘の話をされたら困る」と怒り、そして「フォロワーは(自身が行う)売春のための潜在的なお客様で、悪いことを言われたり書かれたりすると生活できない」と強い危機感を覚えるようになったという。
感情を抑えられなくなった伊藤被告。5月2日に乱倫パーティ、翌3日には乱倫パーティ仲間たちの一泊旅行に参加しているが、それぞれでAさんに激しい怒りを見せ、周囲になだめられている。