上皇さまとの時間もご友人との時間もこれまで通りに──そうした美智子さまの思いを汲み取り、宮内庁は新たな体制を整え始めた。
美智子さまは現在、仙洞御所で午前と午後の2回、欠かさずにリハビリを続けられている。
「車椅子生活で衰えた足の筋力を取り戻すためのリハビリは、決して楽なものではなく、相当の気力が必要です」(皇室記者)
そのようななか、10月下旬、宮内庁は新しい車両の購入を決定した。
「車椅子のままで乗り降りすることができる福祉車両です。宮内庁が最後に福祉車両を購入したのは2010年ですから、実に14年ぶりのこと。タイミングからして、美智子さまのご移動のためと考えてまず間違いありません」(前出・皇室記者)
美智子さまの車椅子生活は、宮内庁にとっても想定外の出来事だった。
「現在、美智子さまの外出には、暫定的にレンタカーのワンボックスカーが使用されています。これも車椅子のまま乗降できる車両ですが、日頃使われていた車と比べると、乗り心地には雲泥の差がありますし、“借り物”では気も落ち着きません。持ち前の忍耐力で痛みをしのがれている美智子さまが少しでも快適に移動できる特注の福祉車両、いわば『美智子さまの専用車両』の導入は当然のことだといえます」(前出・皇室記者)
現在皇室では、上皇さまの弟である常陸宮さまが日常的に車椅子を使われており、専用の福祉車両を使用している。
「美智子さまについては、各自動車メーカーから最新の技術を搭載した車両の提案を受けて、さらに美智子さま仕様に改造されたものが用意されるとみられます。なかでもこだわっているのが、車椅子を2台そのまま入れられるという機能なのです」(前出・皇室記者)